新入社員だけど仕事を辞めたい!半年でも会社を退職できる?

新入社員が会社を辞めたいときの退職の切り出し方

新入社員が会社を辞めたいときは、どのような切り出し方や手順を踏んで会社を退職するのが適切なのでしょうか。新入社員の中には「まだ働いて半年だけど、もう明日から仕事に行きたくない」という人も少なくありません。

そこで、ここでは会社を1日でも早く辞めたい新入社員の退職方法を紹介します。

新入社員(新卒)だけど半年でもう辞めたいけど甘え?退職理由とは?

新入社員だけど半年でもう辞めたい。これって甘え?

会社に入社したばかりの新入社員の中には、「働いてまだ半年だけどもう辞めたい」という人も少なくありません。大学を卒業したばかりの新卒組はもちろん、第二新卒から30代、40代のベテランの転職者であってもそう感じることは多々あります。

新入社員としてその会社に入社したにもかかわらず、半年以内に辞めたくなる理由はどのような点が挙げられるのでしょうか。

1.ワークバランスが取れない

新卒組と転職組問わず、新入社員になってすぐに辞めたい理由として挙げるのが「ワークバランスが取れない」ことです。例えば「残業が多くて1日が仕事だけで終わってしまう」、「土日休みと聞いていたのに隔週で出勤しなければならない」、「前職は有給を自由に使えたけど、今の会社は病気じゃないと使えない」といった意見が散見されます。

特に近年は働き方改革が進み、また新型コロナを契機にワークスタイルが大きく変わりました。会社の中には合理化の波にのれていない昔ながらの体質もまだ存在しますので、これらの会社に入社してしまうと、世論と大きなギャップを感じてしまうこともあります。

2.上司との人間関係が嫌で辞めたい

面接では会社の体質は何となく想像できても、職場で共に働く先輩上司の人間像は到底分かりません。実際会社に入社して勤務開始後に「こんな体育会系だと思わなかった」、「先輩や上司が驚くくらい厳しい人でついていけない」、「上司から暴言をよく吐かれる」といった思わぬ待遇と人間関係によって、入社すぐに「もう辞めたい」と考える人は多くいます。

部外者からすると、新入社員として勤務して半年やそこらで会社を辞めたいとなると、「単なる甘えでしょ」と突き放す人もいるでしょうが、実際にこのような職場で働き続けて得るものは少ないですし、5年、10年と働き続ける未来は到底イメージできないはずです。会社に何を求めるのかにもよりますが、すでに会社を辞めたいと退職の意思があるのであれば、勤務期間は特に関係ないと言えます。

3.面接で言っていたことと違う

新入社員が会社に入ってすぐに辞めたいと考えるに至る定番の理由となるのが「仕事内容や福利厚生が面接で言われたことと違う」ことです。

  • 営業事務として入社したのに、実際職場に配属されたら営業職だった
  • 土日休みと言われたのに隔週休みしかない
  • 残業はほとんどないと言われたが、実際は毎日夜遅くまで仕事を強制される

上記のように面接で言われたことと実際の職場環境に乖離があった場合、最初は職場に慣れようと努力しますが、「やっぱり我慢の限界」と退職を覚悟するケースが多いです。

4.会社が労働法に違反している

上司が過剰な残業を強いる、上司がパワハラをしてくる、有給休暇を取得させてくれない、体調がすぐれなくても出社を強制される、といった明らかに会社が法令違反を犯している会社も現実には数多く存在します。会社ホームページや面接では知りえないところとなるため、職場で働き始めて「こんなはずじゃなかった」と後悔することになります。

会社を辞めたい新入社員の退職の切り出し方

会社を辞めたい新入社員の退職の切り出し方

新入社員が会社を辞めたい場合はどのように退職を切り出すとスムーズに辞めることができるのでしょうか。

ここで誤解してはいけないのは「まだ新入社員として働いて2か月目だから試用期間中。だから簡単に辞められるでしょ」というものです。試用期間とは会社が勝手に定めているルールであり、常識ある会社は新入社員が入社するとすぐに雇用契約・社会保険の手続きをしますので、会社が行う退職の手続きは新入社員・試用期間・一般社員と何ら変わりません。

上司に伝える場合のポイントと注意点

新入社員が勤務開始早々で会社を辞めたい場合、まずは直属の上司に退職の旨を伝えます。ここで注意してほしいのは、「面接した人事と直接コンタクトをとらない」ことです。新入社員の離職率・定着率は人事の評価にも繋がりますし、リクナビなどの掲載料は基本使用だけで50万円以上、特別なPRをすると数百万円かかるため、中小企業にとって新入社員は「非常にお金がかかる採用」となります。

そのため、人事に退職を引き止められるのは嫌なので、辞めたいときは直属の上司に直接退職を申し出るのが一番スムーズです。

退職の意思が固いことを告げる

新入社員が早々に会社を辞めたいとなると、当然人事は新入社員の上司に人間関係や職場環境を問い詰めるので、会社としても右から左へ流すわけにはいかない事案となります。

大手ならまだしも、中小企業の場合は「もう少し頑張ってくれ」と言われることもあるでしょう。しかし、退職の意思が固いのであれば、その意思表明を示さなければ、ずるずると退職日をずらされてしまい、一向に辞めることができなくなってしまいます。職場の同僚や先輩に辞めたい旨が伝わってしまうと、士気の低下にも繋がりますし、周りもいい顔はしないでしょう。

そのため、「自分には仕事が合わないのでこれ以上続けるのは精神的にしんどい」、「今月の末日付で辞めさせてもらうよう退職手続きを進めたい」とはっきりと退職の意思を上司に伝えることが何より重要です。

知って得する法律事情。新入社員が辞めたいときに辞めることができるケース

知って得する法律事情。新入社員が辞めたいときに辞めることができるケース

上述した「面接で言っていたことと仕事内容が違う」場合、労働基準法15条が適用され、労働者(新入社員)は即時労働契約の解除が可能となります。つまり、いつでも会社を辞めることができることになります。

また、新入社員が会社を辞めたい場合は、民法627条を基に合法的に退職が可能となります。

民法627条
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。

民法電子版(総務省)

新入社員を含む労働者は、会社に仕事を辞めたい旨を伝えてから2週間後に辞めることができるとあります。日本は憲法において職業選択の自由が認められており、民法・労働法とともに労働者は手厚く保護されているので、基本的にどのような状況であっても、新入社員は会社を辞めたいときに辞めることができます。

新入社員(新卒)が半年から1年以内に仕事を辞めるデメリット

新入社員(新卒)が半年から1年以内に仕事を辞めるデメリット

新入社員(新卒)が半年から1年以内に仕事を辞める大きなデメリットは2点。1つは「面接先にバレる」こと。もう1つは「失業保険を受給できない」ことが挙げられます。

転職時に提出する履歴書には必ず過去の食歴を書かなければなりませんし、面接時に担当者から必ず前職について質問があるはずです。ここで嘘のキャリアを記述したり説明してしまうと、経歴詐称となり、内定後に発覚したあとは会社はいつでも当該従業員との労働契約を解除することができます。

また、失業保険の受給は離職前の2年間の勤務期間中、12か月以上雇用保険に加入していなければなりません。そのため、新入社員(新卒)1年以内に会社を辞めてしまうと、失業保険の受給ができないため、早急に転職しなければなりません。

新入社員が仕事を辞めたい場合は「転職エージェント」に相談しよう

新入社員が仕事を辞めたい場合は「転職エージェント」に相談しよう

新入社員が仕事を辞めたい場合は、すぐに退職届を出すよりも「転職エージェント」に相談するのもおすすめです。半年や1年以内に会社を辞める新入社員は数多くいるので、転職エージェントの担当者も慣れた対応をしてくれるはずです。

ただし、留意点としては「転職が決まったら必ずすぐに今の会社で退職手続きをする」ことです。よくある転職失敗例の1つが「転職先から内定をもらったが、初出勤日までに会社を辞めることができなかった」というものです。

会社がブラック体質であったり、上司がパワハラ体質の場合、嫌がらせで退職させてくれなかったり、退職日をなかなか決めてくれないことがあります。

そんな事態を考慮して、以下で紹介する退職代行サービスの利用も視野に入れておくといいでしょう。

自分では退職できない新入社員の駆け込み寺「退職代行」。ベテラン組にもおすすめ

自分では退職できない新入社員の駆け込み寺「退職代行」。ベテラン組にもおすすめ

上述したようにしっかりと退職の意思を示すことができれば、新入社員でも必ず会社を辞めることができます。しかし、ブラック体質の会社であったり、上司を怒らせてしまった場合は、なかなか退職手続きが進まない恐れもあるでしょう。

また、上司に物怖じせずにはっきりと退職の意思を示せるかはその人の性格にも依ります。この記事を読んでいる人の中には、「上司が怖くて辞めたいなんて言えない」、「退職届を出したけど受け取ってくれなかった」、「自分は気弱な性格なので上司に言うのが怖い」と言う方もいるでしょう。

そんな人のためにおすすめなのが「退職代行」です。退職代行と言う名前を聞いたことがある人は多いかもしれませんが、実際に使うとなると「恥ずかしい」、「先輩や上司から電話ががんがん鳴ってきそう」といったイメージがあるかもしれませんが、そもそも退職代行に依頼して担当者が会社側に電話をすると、その日を境に会社へ出社する必要がなくなります。また、上司含む会社関係者からの電話はすべて無視してかまいません。もちろん会社が自宅へ訪問してきても居留守でかまいませんし、「弁護士を通してください」と会話を拒むことができます。

新入社員が会社を辞めたい場合は退職代行に無料相談を

新入社員が会社を辞めたい場合、その多くは心が既に病んでいて、一刻も早く退職したい、明日から出勤したくないと強く感じている人達です。

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