退職時 損害賠償で脅された時の対処法5選【弁護士監修・2026年最新】
会社からの「損害賠償を請求する」という言葉は、退職を思いとどまらせるための”脅し文句”であることがほとんどです。退職代行ガイドに寄せられたLINE相談78,690件のデータをもとに、正しい対処法を弁護士監修で解説します。
退職時に「損害賠償を請求する」と会社に言われても、99%以上のケースで実際に請求されることはありません。労働基準法第16条は損害賠償額の予定を禁じており、退職という正当な権利行使で会社が損害賠償を取ることは法的に極めて困難です。脅されてもパニックにならず、このページで正しい対処法を確認してください。
目次
退職時に損害賠償で脅された…実際に請求されるの?
「退職したら損害賠償を請求する」と上司や会社に言われ、頭が真っ白になった経験はありませんか?退職代行ガイドのLINE相談窓口には、毎月数十件このような相談が届きます。
まず知っておいていただきたいのは、退職という正当な権利行使に対して損害賠償が認められた裁判例はほぼ存在しないという事実です。
日本国憲法第22条第1項は「職業選択の自由」を保障しています。労働基準法第16条は「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」と定めており、退職を理由とした損害賠償の脅しは法律に反する行為です。
また、民法第627条により、正社員(無期雇用)は2週間前に申し出れば退職できる権利があります。これは会社側の同意がなくても行使できる、労働者の基本的な権利です。
退職代行ガイドのLINE相談データを分析すると、「損害賠償で脅された」という相談のうち実際に訴訟に発展したケースは0件でした。脅しはあくまで退職を思いとどまらせるための心理的プレッシャーである場合がほとんどです。
会社が損害賠償を請求できる「本当の条件」
ただし「絶対に請求されない」とは言い切れません。以下の条件がそろった場合、会社が損害賠償を請求してくることがあります(ただし認められるかは別問題です)。
会社が損害賠償を請求できる可能性がある行為
- 競業避止義務違反:退職後に競合他社へ転職し、顧客を大量に引き抜いた場合
- 機密情報の漏洩:会社の機密データや顧客情報を持ち出した場合
- 故意の業務妨害:退職時に意図的にシステムを破壊したり、業務を混乱させた場合
- 横領・不正行為:在職中に横領などの不正行為があった場合
「引き継ぎをしないで辞めた」だけでは、裁判で損害賠償が認められることはほとんどありません。会社側が「業務上の混乱が生じた」と主張しても、その混乱を具体的な金銭的損害として証明するのは極めて難しいためです。
裁判例を見ると、競業行為により顧客36件を解約させた事案でも、会社が約437万円を請求したのに対し、裁判所が認定したのは120万円のみでした。それほど損害賠償の証明は困難です。
LINE相談データから見た脅し文句パターン5選
退職代行ガイドのLINE相談78,690件のデータから見えてきた、会社がよく使う「脅し文句のパターン」をご紹介します。これらのほとんどは法的根拠のない”ブラフ”です。
パターン①「損害賠償を請求する」
パターン②「懲戒解雇にする」
パターン③「離職票を出さない」
パターン④「退職金を払わない」
パターン⑤「SNSで悪評を流す」
「損害賠償で脅す会社」はパワハラになる?
法的根拠のない損害賠償の脅しは、職場のパワーハラスメント(パワハラ)に該当する可能性があります。
厚生労働省が定めるパワハラの6類型のうち、「精神的な攻撃」(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)に当たります。2020年の改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)により、会社はパワハラ防止措置を講じる義務があります。
- 都道府県労働局から是正指導・勧告を受ける
- 企業名の公表(悪質な場合)
- 慰謝料の支払い義務が生じる可能性
- 刑事責任(脅迫罪・強要罪)が問われる可能性
つまり、損害賠償で脅してくる会社は、逆に法的責任を負うリスクがあるのです。証拠となる録音や文書(メール・LINEメッセージ)は必ず保存しておきましょう。
脅されたときの正しい対処ステップ
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冷静になる(パニックにならない)
損害賠償の脅しは、退職を思いとどまらせるための心理戦です。まず深呼吸して、「これは脅しである可能性が高い」と認識しましょう。 -
証拠を保全する
脅し文句が書かれたメール・LINEのスクリーンショット、録音データを保存します。日時・場所・言われた内容をメモに残しておくと後で役立ちます。 -
就業規則・労働契約書を確認する
損害賠償に関する条項が本当にあるか確認します。あったとしても、労基法16条に反する条項は無効です。 -
弁護士または退職代行に相談する
一人で抱え込まないことが最重要です。弁護士への相談は初回無料のことが多く、具体的なアドバイスをもらえます。退職代行を使えば会社との交渉を全て任せられます。 -
退職届を提出・退職する
弁護士や退職代行と連携しながら、正式に退職手続きを進めます。脅しを受けたからといって退職を諦める必要はありません。
退職代行を使えば脅しに対処できる理由
「損害賠償で脅されている」という状況で、自分一人で会社と交渉するのは精神的に非常に消耗します。退職代行、特に弁護士が行う退職代行を利用すると、以下のメリットがあります。
- 直接交渉が不要:会社との連絡を全て退職代行が代わりに行うため、脅し文句を直接聞かなくて済みます
- 法的根拠をもとに脅しを抑止:弁護士が「その主張に法的根拠はない」と明確に伝えることで、会社の脅しを封じられます
- 損害賠償請求が来た場合も対応可能:弁護士法人の退職代行なら、万が一本当に訴えてきた場合も継続サポートできます
- 精神的な安心感:専門家がついているという安心感で、冷静に退職手続きを進められます
民間の退職代行業者は会社と「交渉」することができません(弁護士法72条により非弁行為として禁止)。損害賠償の脅しへの対処には、交渉権を持つ弁護士法人の退職代行を選ぶことが重要です。
弁護士に相談すべき5つのサイン
以下に当てはまる場合は、早めに弁護士(または弁護士が運営する退職代行)に相談することをおすすめします。
- 会社から損害賠償の金額を具体的に提示された
- 内容証明郵便が届いた
- 会社から訴訟予告を受けた
- 退職後もしつこく連絡が来ている
- 給与や退職金の支払いを拒否されている
これらのサインがある場合でも、実際に損害賠償が認められる可能性は低いですが、弁護士がついていることで会社が方針を変えるケースは多くあります。一人で悩まず、まずは相談してみてください。
よくある質問(FAQ)





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