パワハラやセクハラが多い職場で、弱い立場となる看護師はより精神力を消耗しながら日々患者に接しています。しかし、緊張やストレスの糸がふとした瞬間に切れてしまい、心の病気を患う人も決して少なくありません。そうなる前に看護師の仕事は身を引くことをおすすめします。
そこで、今回は劣悪な職場環境のせいで辞めるに辞められない看護師に向けて、おすすめの退職代行業者と利用方法をご紹介します。
目次
看護師の職場体験談。パワハラの事例が多数報告
看護師は職場の先輩や上司である看護師長、医師との人間関係が重要となりますが、某看護師のまとめサイトによると、7割以上の看護師がパワハラを受けた経験があると回答しています。
パワハラをする相手はほぼ看護師の先輩と看護師長で、医師からパワハラを受けた看護師は割合からすると少ないのが印象的です。
看護師を辞めたい場合も「ばっくれ」はリスク大。トラブルの元
最近全国の病院で問題となっているのが、「看護師がばっくれた」、「突然連絡がとれなくなって退職した」というものです。看護師がばっくれてしまったり、突然連絡が途絶えてしまうと、病院側は退職手続きをとる前に、看護師が事故や事件に巻き込まれた可能性を模索し、身元保証人や親族に連絡を取る必要があります。
また、看護師は仕事を辞めるときは業務上の備品は返却しなければなりませんし、年金手帳や離職票といった書類を病院から受け取らなければなりません。そのため、ばっくれをしてしまうと書類の返却と退職の手続きが進まなく、次の転職をすることもできませんし、ハローワークで失業保険の申請もできません。
看護師の退職にまつわるエピソードをブログから抜粋して紹介
看護師が退職を決意する場面は幾つかあります。例えば「人の命に係わる仕事への責任に耐えきれなかった」、「あと一歩で取返しがつかない失敗をしてしまった」、「夜勤が多く仕事に忙殺されてプライベートがない」といったエピソードが多いですが、やはり職業柄パワハラにまつわる退職エピソードも少なくありません。
看護師が退職を決意したエピソード①
「有給休暇を申請すると、看護師長から「みんな忙しくしているのに貴方は何も感じないの」と言われて有給取れなかった。その数日後に看護師長が有給とってた」
看護師が退職を決意したエピソード②
「いつも自分がことあるごとに看護師長に呼び出しをくらって怒られていた。自分はうつ病にはならないと思っていたが、看護師長に呼ばれるだけで過呼吸で胸が苦しくなったときに、(このまま働いていたらやばい)と思い退職を決意した」
看護師が退職を決意したエピソード③
「毎月師長がシフトを作るが、なぜか私と同僚の休みや意見がまったく反映されない月が続いた。「この日は休ませてください」と言ったら、「みんな自分の好きなときに休みたいのは同じなんだから我慢しな」と一蹴された」
看護師が退職を決意したエピソード④
「残業代が含まれていないので同僚と二人で師長に訴えたら、「半人前なんだから当たり前でしょ。むしろ育てて揚げているんだから感謝しなきゃ」と言われた。別の病院で働いている友人は残業代しっかりもらっていたのに」
すぐに辞めたい看護師におすすめ。退職代行サービスとは?
冒頭では看護師はばっくれはおすすめしないことを説明しましたが、それでも1日でも早く辞めたいこともありますし、病院側の言いなりになっていたら、退職が6か月後になる、といったケースも少なくありません。
看護師といっても労働法に守られた労働者であることには変わりありませんので、専門家が仲介してくれれば、法律によって労働契約を解除(退職)することができます。
退職代行サービスは「会社を辞めたいけど辞められない」といった状況に陥っている人の駆け込み寺的な存在となります。業界・業種問わず利用でき、もちろん病院看護師も依頼が可能です。退職代行サービスを利用すれば、自分に代わって業者が退職の手続きのすべてを代行してくれるので、自分は依頼した日から職場に出勤する必要はなくなるのが特徴です。
看護師が退職代行業者に依頼すると「即日」で辞められる?
看護師が退職代行サービスを利用する上でよくある質問の1つが「退職代行に依頼すれば、即日で病院を辞めることができるのか?」というものです。
まず、退職代行業者が頻繁に使う「即日退職」とは、「業者が病院に連絡を取った日から看護師は出勤の必要がなくなる」という意味です。あくまでも出勤が不要となるだけで、「即日=退職日」ではないことに注意してください。
また、看護師が退職代行サービスを利用したときの退職日は、一般的に最短で2週間、もしくは2週間以降の希望の日に退職日を設定することができ、退職するまでの間は有給休暇を使って休むことができます。2週間も待てない場合は、看護師(従業員)と病院側で合意がとれたときのみ2週間未満の退職が可能となります。
ちなみに、たとえ病院側が有給休暇の取得を拒んでも、法律によって有給は使うことができますのでご安心ください。有給は病院(企業)ではなく国が付与している制度のため、病院側に断る権利はありません。
パワハラに悩む看護師は退職代行に相談してみて
退職代行は民間業者と弁護士事務所が業務を提供していますが、パワハラに悩む看護師の方は、弁護士に相談してみてください。パワハラの証拠があれば慰謝料をとることができます。「そんな大それたこと」と思うかもしれませんが、パワハラはれっきとした犯罪で、証拠さえあれば基本は全面的に認められるので失敗はありません。
ちなみに費用面は弁護士は高いイメージがありますが、実際は民間企業と比べて2~4万円程度高いだけです。パワハラの慰謝料や残業代などは成果報酬で2割程度が相場です。
看護師が退職代行を利用する費用・料金
看護師が退職代行を利用することを決めた場合、だいたいの費用・料金を解説します。
退職代行サービスは民間企業と弁護士事務所がサービスを提供していますが、民間企業の費用・料金相場は3万円~5万円となり、弁護士事務所の費用・料金相場は5万円~8万円となります。
弁護士事務所に依頼する場合は、その他未払いの残業代や退職金、パワハラによる慰謝料の請求等が可能となり、こちらはオプション料金、もしくは成果報酬となります。
看護師が退職代行を利用。相談から交渉までの流れ
実際に看護師が退職代行を利用すると、相談(問い合わせ)から交渉及び退職までは以下の流れとなります。民間企業と弁護士事務所とどちらでも退職代行の流れは変わりませんのでご安心ください。
- 相談(問い合わせ):電話orメールorLINE
- 正式契約
- 支払い
- 業者が病院側に連絡
- 有給消化中に備品の返却、退職届の郵送
- 退職日
- 離職票など一式が病院から送られてくる
看護師が退職代行で失敗する理由
看護師が退職代行を利用する上で「失敗」することがある場合は、多くのケースで「民間業者」に依頼したときです。悪質な民間業者の中には、1.病院に電話ではなくメールで退職の旨を伝える、2.退職代行業者と連絡が取れなくなる、3.退職代行業者から「失敗しました」と勝手に返金されてしまう、
といった失敗例が散見されます。そのため、基本的に病院勤務の看護師が退職代行を利用する場合は、弁護士法人に依頼するようにしましょう。
看護師におすすめの退職代行業者~民間企業
下記では退職代行サービスを提供している民間企業をご紹介します。ただし、やはり看護師の退職は少々特殊な案件のため、民間企業に依頼する場合は看護師の退職代行実績が豊富なところに相談するといいでしょう。
知名度抜群のEXIT
退職代行を請け負っているのは民間企業と弁護士法人の2種があります。その内の民間企業の中で最も知名度が高いのが「EXIT」です。費用は5万円~と民間業者の中では割高な方ですが、老舗の退職代行業者ということで厚い信頼があります。
即日に辞めたい看護師におすすめの退職代行弁護日士
下記でご紹介する弁護士は、退職代行サービスに付随してパワハラの慰謝料や未払いの残業代・退職金請求の依頼もできます。ここで紹介する弁護士は相談はLINEのチャットでできますし、相談料も無料です。一度問い合わせをして状況を説明してみてはいかがでしょうか。
弁護士なのに気軽さが魅力!「弁護士法人みやび」
弁護士といえば何だか大事感がありますが、弁護士法人の「みやび」はLINE相談無料で、気軽に退職代行を依頼することができます。費用も5万円~と弁護士としては格安。弁護士から電話があれば、大抵の病院は「やばい!」と思ってすんなりと退職願を受け取ってくれますし、パワハラに対しては慰謝料を示談金として払ってくれます。
弁護士法人「みやび」は東京に本社を置き退職代行サービスを提供している法律事務所です。
「無料LINE相談」、「即日対応可」、「転職サポート」、「残業代・退職金・慰謝料各種請求」に対応。退職代行の利用は基本料金5万5000円(税込み)と一般企業並みの安さも特徴。
民間と弁護士法人の退職代行のメリット&デメリットまとめ
それでは看護師を辞めたい場合、民間業者と弁護士のどちらに依頼すべきなのでしょうか。まず言えることは、病院側に対してパワハラを訴えたり、慰謝料の請求、有給休暇の申請、離職票で自己都合ではなく会社都合退職にしてほしい場合は弁護士法人となります。
弁護士は上記のような交渉ができますが、民間の業者は交渉ができません。簡単に言えば「〇〇さんが退職したいといっています」と代わりに伝えるだけが仕事です。
病院は業界的には少し特殊な業種となるため、民間業者だと「弊社では対応できない」と最初から断られるケースもあります。民間業者と弁護士を料金で比較すると、せいぜい2~4万円程度しか変わりませんので、確実に辞められる業者を選択するようにしてください。
民間業者のメリットとデメリット
- 価格が安い(2~5万円)
- 民間企業なので連絡しやすい
- 慰謝料や有給休暇の交渉はできない(伝えるだけ)
- 病院側が退職を拒否して交戦状態になったら、どうしようもできない
弁護士法人のメリットとデメリット
- 価格が割高(5万円~10万円)
- 弁護士という形容できない威圧感がある
- パワハラの訴え、慰謝料や有給の交渉が可能
- 会社都合退職の離職票を送付してもらう
- 病院側は弁護士が最も敵に回したくないため、弁護士という肩書が非常に有効に働く
退職代行の選び方:看護師は自分の病院の体質を見極めて
今回は看護師が即日に病院を辞めたい場合の退職代行の利用方法やメリットデメリットを紹介しました。看護師が退職代行の利用を考える場合、その多くは理不尽な上司や辞めたいと言っても辞めさせてくれない病院の対応が原因です。そういった場合、どうしても民間の業者では対応しきれない点が多々出てきます。そのため、看護師が退職代行を利用する場合は、弁護士法人がおすすめとなります。
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