「職場の雰囲気が悪いから辞めたいのは社会人として駄目?」と考えている人は多くいます。職場の雰囲気=社風は長く働く上で非常に重要ですし、雰囲気が悪ければ仕事に対するやりがいもありません。ではどのようにして会社を辞めればいいのでしょうか。
ここでは職場の雰囲気が悪いから仕事を辞めたい人が踏むべきステップ(流れ)をご紹介します。
目次
職場の雰囲気が悪いから仕事を辞めたいはわがまま?
「職場の雰囲気が悪いから」という理由で仕事を辞めたいと考えるのは、果たしてわがままなのでしょうか。また、社会人として許されない行為なのでしょうか。
日本の社会にはまだまだブラック企業と揶揄される会社がたくさんあり、職場の雰囲気顧みずに部下に怒鳴り散らすパワハラ上司や、ノルマの強要、残業の強制と、普通の社会人が高いパフォーマンスを維持できる環境とは程遠い劣悪な職場というのが実際存在します。特に会社の売上を担う営業や飲食業界、IT業界などに多く、また職場の雰囲気というのは、実際入社してみないとまったく分からないのが残念なところです。
少し話は逸れますが、英語やフランス語といった他の国にはブラック企業といった言葉はなく、これらを意味する単語は単純に「労働法に違反している会社」を指します。なぜなら、日本のような従業員を搾取するブラック企業は、欧米では到底生き残ることができず、従業員は直ちに退職してしまうからです。
職場の雰囲気が悪い場合は辞めてもいい
雰囲気が悪い職場で働き続けていると、精神的に病んでしまい、うつ病や自律神経失調症にかかってしまうこともあります。これらの心の病気は一度発症してしまうと、回復するのは非常に困難となります。
また、このような職場の雰囲気の中で高パフォーマンスを出すことは難しいですし、果たして会社のために貢献しようという気になるでしょうか。
もし職場の雰囲気が悪くて自分に合わないのであれば、それは退職するに十分すぎる理由となります。
職場の雰囲気を悪くする人への対処法
職場の雰囲気を悪くする人というのは、どの企業にも1人か2人はいるものです。職場の雰囲気を悪くする人と自分の上下関係・立場関係によって対応は異なりますが、基本的に正義感を出して相手を叱るのは避けるべきでしょう。なぜなら、相手も自分と同じ社会人であり大人となるので、同僚の意見に耳を貸すことはない可能性が高いです。自分が直属の上司でもない限り、基本的に「無視・関わらない・上司に報告する」といった対応をとるのが現実的と言えそうです。
職場の空気が悪いと「ストレス」になる。人間関係は重要
日本の社会人が転職をする理由の上位に毎年挙げられる「人間関係」ですが、大手企業で働く優秀なビジネスマンであっても職場の雰囲気や空気は大事にすると言います。
職場の空気が悪いと出勤が億劫になるだけではなく、ストレスとなって自分の心身に異常をきたします。職場の空気を悪くしている人は、往々にして自分が原因であることを認識していないので、根本的な解決を図るのが難しいこともストレスが溜まる理由ではないでしょうか。
職場の雰囲気が悪い原因が「上司」の場合
職場の雰囲気が悪い原因が「上司」にある場合は非常に厄介です。もし職場の雰囲気を悪くしているのが同僚であれば、上司に相談してコミュニケーション方法を変えたり、ミーティングをして同僚に改善を促すことができます。
しかし、上司が雰囲気を悪くしている原因である場合、上記の方法をとることができません。通常は人事に相談することで解決を図りますが、企業によっては人事や総務が対応してくれないことも十分考えられます。
このような場合、当該従業員は転職することで問題を解決することができます。
職場の雰囲気はその部署の部長など上長が決めるため、彼らが根本的な原因の場合は解決が困難となります。
「職場の雰囲気が悪い」問題は解決困難。辞めたいなら行動を
職場の雰囲気が悪い問題は、上述したように幾つかの原因が挙げられるものの、いずれも自力での解決が困難なことが挙げられます。
会社に残ることを希望する場合は、1.人事に相談する。2.部署の異動願いを出す。3.別の支店に転属願いを出す。などが考えられますが、いずれもコンプライアンスを重視している中規模以上の企業でなければ、そもそも人事や総務は介入してくれないことがほとんどです。ただし、直属の上司に相談してしまうと、自分の評価が下がってしまう不安もありますし、通常業務の支障も発生することが懸念されます。
そのため。現状において職場の雰囲気が悪いから辞めたいと考えている人は、悩みを抱え続けるよりも、退職の判断を具体的にするのも自分のためと言えるでしょう。
職場の雰囲気が悪いから辞めたいときの理由
職場の雰囲気が悪いから辞めたい場合、そのままの理由を職場の上司や人事に伝えるわけにはいきません。
- 実家に帰省しなければならない
- 他にやりたい仕事が見つかった
- 過労による鬱の気がある
上記を理由に辞めたいと申し出れば、上司や会社もそれ以上突っ込んで聞いてくることはしないでしょう。
転職・キャリアに影響はある?面接で理由を説明するときのポイント
職場の雰囲気が悪いことを理由に会社を退職する人はたくさんいます。しかし、転職先の面接でそれを前職の退職理由に言うことはできません。そこでおすすめしたいのが「ポジティブな説明」です。
- 職場の社風をもっと大切にしたい
- 上からのトップダウンに疑問を感じた
- 話し合い・議論で物事を解決できる職場を希望している
などと言えば、面接官は前職の職場の雰囲気に問題があったことが理解できるはずです。もしここで落とされるのであれば、面接を受けた会社も潜在的に似たような職場である可能性が示唆されます。
辞めさせてくれないときは多少強引に辞める
しかし、職場の雰囲気が悪い職場というのは、往々にして上司が作り上げているので、その上司に退職を申し出たところで、突っぱねられて辞められない可能性も十分考えることができます。
退職に関わる法律は周知の通り民法に記述があり、退職する旨を会社に告げてから2週間後に契約を終了することができるとあります。
民法627条
民法電子版(総務省)
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
しかし、一般の会社員がこの法律を持ち出したところで、上司も会社も取り合ってくれませんし、自社の就業規則を持ち出して退職に不利な状況を作ることも考えられます。
就職エージェントに相談して解決の可能性を探る
職場の雰囲気が悪くて辞めたい場合、即退職届を出すのではなく、まずは就職エージェントのようなマッチングサイトに登録して、担当者に相談してみるのがおすすめです。自分の事情を相談することにより、転職すべきかどうか、職場の雰囲気が良いと評判の企業の求人はあるかどうかなどを教えてくれるはずです。
また、会社が終わり帰宅したあとにパソコンを立ち上げて求人の企業一覧を眺めていると、「今の仕事はいつでも辞められる」と不思議と退職へのモチベーションも上がってくるものです。
どうしても辞めたい場合は退職代行に依頼するのも有効
それでも今の職場の雰囲気に耐えられない、今すぐにでも会社を辞めたいと言うのであれば、退職代行に依頼してみるのはいかがでしょうか。退職代行であれば、退職の交渉をすべて代行業者がやってくれるため、自分は備品を返却する以外一切することがありません。
自分が会社を辞めたい日(2週間以降後)に辞めることができます。また、退職代行への依頼から退職までは、すべてLINEのテキストチャットで終えることができるので、緊張もしないで気軽に相談からできるのも魅力です。
「転職・求人支援」のある退職代行業者がおすすめ
退職代行業者の中には、退職後に依頼者の就職・転職支援サービスを提供しているところもあります。ただし、こちらを利用する場合は一般企業の退職代行ではなく、弁護士事務所がおすすめです。
弁護士事務所が提携している就職エージェントであれば、少なくとも違法性のある企業求人はありませんし、もし問題があれば、紹介した弁護士に相談することができます。弁護士と繋がりができるだけでも一般のサラリーマンからすると大きなメリットとなるでしょう。
有給休暇の取得や退職金の請求も可能
職場の雰囲気が悪いと、有給休暇の消化もなかなか捗りませんよね。「会社を辞めたいけれど、有給がたっぷり残っているから使いたい」と考えるのは自然です。しかし、自分で会社を辞めようとすると「この忙しいときに辞めるお前が有給なんか消化できると思ってるの」とあしらわれてお終いです。
退職代行に依頼すれば、有給休暇も法律に基づいてしっかりと取得することができますので、代行業者に依頼してから退職日までは、有給消化に充てることによって出社の必要がなくなります。
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