スーパーの正社員が転勤続きで退職代行を使った話【家族との両立・モデルケース】
📋 この記事のモデルケース
| 業種 | 大手小売(スーパー)・売場主任 |
|---|---|
| 雇用形態 | 正社員 |
| 年代・性別 | 30代後半・女性 |
| 勤続年数 | 12年 |
| 主な悩み | 転勤の繰り返し・家族との時間が取れない・退職を言い出せない |
| 退職方法 | 退職代行(弁護士法人)を利用 |
目次
スーパーで12年間働いてきた私の状況
私がスーパーに入社したのは20代前半のことでした。地元に店舗があり、食品や日用品を扱う仕事は身近に感じられましたし、正社員として長く続けられる仕事だと思っていました。最初は惣菜売場の担当からはじまり、少しずつ経験を積んで、30代に入るころには売場主任として店舗運営に関わるようになっていました。
仕事自体は嫌いではありませんでした。スタッフをまとめて、売場の数字を作っていくことには、それなりのやりがいも感じていました。ただ、入社当初から薄々気づいていた問題が、年を重ねるにつれて大きくなっていきました。それが、転勤の多さです。
チェーン展開している大手小売なので、異動や転勤は避けられないことは分かっていました。でも、実際には想像以上の頻度でした。3年に一度ほどのペースで店舗が変わり、エリアが変わることもありました。引っ越しを伴う転勤が続いたこともあり、生活の基盤がなかなか定まりませんでした。
独身のころはそれでも何とかなっていました。でも、結婚して子どもが生まれてからは、転勤のたびに家族全員の生活が動くことになりました。夫も正社員として別の会社で働いていたので、私が転勤するたびに夫の転職や単身赴任を考えなければならない状況が続きました。
限界を感じた瞬間——夫の転勤と子どもの転校問題
退職を本気で考えるようになったきっかけは、夫の会社から転勤の打診があったときです。夫の転勤先は、私が当時働いていた店舗からは新幹線で2時間以上かかる場所でした。
子どもはちょうど小学校に入学したばかりでした。転校させることへの抵抗感もありましたし、夫を単身赴任にしてしまうことへの申し訳なさもありました。「家族で一緒に住みたい」という気持ちは、夫も私も同じでした。
会社に相談してみました。夫の転勤についていくために、転勤先の近くにある店舗へ異動できないかを確認しました。でも返ってきた答えは「今の時期は難しい」「人員の都合がある」というものでした。今の店舗では私が主任として売場を担っているので、すぐに動かすわけにはいかないという話でした。
では退職してついていくかと考えたとき、今度は別の壁が立ちはだかりました。12年という勤続年数です。
店長のことは嫌いではありませんでした。でも、12年間お世話になった人に「辞めます」と言う場面を想像すると、気持ちが固まりませんでした。「後任が決まるまで待ってほしい」と言われたら断れる自信がなかったですし、「夫についていくために辞める」という理由を責められないとも限らない、という不安もありました。
夫の転勤まで時間がありませんでした。子どもの転校手続きも進めなければならない。でも、退職を切り出せないまま日が過ぎていきました。
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退職代行を知ったきっかけ・迷った理由
退職代行を知ったのは、夫の転勤が正式に決まった夜、スマホで「仕事 辞めたい 転勤 家族」と検索していたときでした。検索結果の中に退職代行の記事がいくつか出てきて、最初は「こんなサービスがあるんだ」という程度の感覚でした。
自分には関係ない、と思っていました。退職代行は「もう職場に行けない」「パワハラがひどい」という状況の人が使うものだと思っていました。私の場合は職場環境が特別に悪いわけではなかったので、使っていいものなのか迷いがありました。
でも、調べていくうちに気持ちが変わりました。退職代行を使う理由は、「職場がひどいから」だけではないと知りました。自分で退職を言い出すことに精神的な障壁がある、引き止めに応じてしまう自信がない、感情的なやり取りを避けたい——そういう理由でも使えるサービスだということが分かりました。
弁護士法人が対応している退職代行サービスについて調べると、会社との交渉にも対応してくれること、有給消化の調整もできること、依頼後は直接会社と連絡を取らなくていいことが分かりました。それを知ったとき、「これなら私でも使えるかもしれない」と思いました。
それでも申し込むまでには数日かかりました。費用のこと、本当に辞められるかどうか、長年お世話になった職場に失礼ではないか——いろいろと考え続けました。でも、ある晩、子どもに「パパのとこに行けるの?」と聞かれたとき、決心がつきました。
実際に依頼してみた流れ(相談〜退職完了)
最初はLINEで相談しました。夫の転勤についていくために退職したいこと、12年勤めた正社員であること、売場主任として後任がいない状態であること、退職を言い出すことへの精神的なプレッシャーがあることを伝えました。
担当者からの返信は、落ち着いた内容でした。責められることはなく、状況を順番に確認されました。確認された内容は以下のようなものでした。
- 退職希望日(できるだけ早い日程)
- 有給の残日数(数日分あった)
- 貸与物の有無(制服、ロッカーの鍵、社員証など)
- 今後、会社と直接連絡を取りたくない旨
依頼の翌日、退職代行の担当者から店長へ連絡が入りました。私はその日から出社しない前提で動きました。子どもの転校手続きを進めながら、引っ越しの準備を始めました。
その後、貸与物の返却や退職書類のやり取りが発生しましたが、すべて郵送と代行担当者経由で進めました。店長と直接話すことは、最後までありませんでした。有給が数日分あったため、その分は消化した形で処理されました。
退職完了の連絡を受けたとき、正直なところ拍子抜けしました。あれほど踏み出せなかったのに、こんなにすんなり進んだのかと思いました。

辞めた後の変化
退職完了から数週間後、家族で夫の転勤先に引っ越しました。子どもの転校手続きも無事に終わり、新しい学校に通い始めました。
辞めた直後は、罪悪感がなかったわけではありません。長くお世話になった職場に対して申し訳ない気持ちはありました。でも、毎朝起きても転勤の心配をしなくていい、夕方に子どもを迎えに行けるという日常が、じわじわと体に染み渡っていきました。
12年勤めた職場を辞めることは、思っていたよりも「悪いこと」ではありませんでした。引き止められることもなく、損害賠償を請求されることもなく、淡々と手続きが進んで終わりました。「筋を通して辞めなければいけない」と思い込んでいたのは、自分の中の思い込みだったのかもしれません。
今は新しい土地でパートとして働き始めています。正社員ではないですが、子どもが帰ってくる時間には家にいられます。夫とも毎日一緒に食事ができます。そのことがいまは一番大切なことだと感じています。
同じ状況の人へ伝えたいこと
長く勤めた職場を辞めることは、裏切りではありません。でも、長く勤めれば勤めるほど、退職を言い出すことが難しくなっていくのは事実です。お世話になった人への申し訳なさ、後任がいない状況への責任感、引き止めに応じてしまいそうな自分への不安——これは職場環境が悪くなくても起こることです。
家族の事情で辞めたい、でも言い出せない。そういう状況で退職代行を使うことは、甘えでも逃げでもないと私は思っています。第三者に間に入ってもらうことで、感情的なやり取りを避けながら退職手続きを進められる、それだけのことです。
私が使ったのは弁護士法人が対応する退職代行でした。法的な交渉にも対応してくれるという安心感があったのは、12年分の在職履歴があった分、余計なトラブルへの不安を抱えていたからだと思います。結果的に、何も問題は起きませんでした。
子どものそばにいたい、家族と一緒に暮らしたい。その気持ちは、仕事よりも優先していい理由だと思います。もし今、私と似た状況にいる人がいれば、一つの選択肢として退職代行を知っておいてほしいと思います。





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