無断欠勤でそのまま退職することは法的に可能なのでしょうか。また、うつ病の気配がある人はもう出勤ができない場合もあります。そのようなケースでは無断欠勤をしつつ会社都合退職で仕事を辞めることは可能なのでしょうか。
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うつ病の人は無断欠勤でそのまま退職できる?解雇の可能性は?
「できるなら無断欠勤をして、そのまま会社を退職したい」と考える人もいるでしょう。うつ病の気配がある人は、常にネガティブとなるので、よりそう考える傾向が強いです。
では、無断欠勤をして会社を退職したい場合、リスクがな辞めることができるのでしょうか?また、解雇の可能性はあるのでしょうか?
まず、法律的な見解としては、「2週間以上会社を無断欠勤した場合、会社から解雇されるリスクがある」ということは覚えておきましょう。
無断欠勤をそのまま2週間続けると解雇リスクが高い!
法律で「〇〇日以上で解雇できる」という明文があるわけではありませんが、過去の判例からすると、1週間の無断欠勤での解雇は正当ではないとされていますが、2週間以上続く場合は解雇が認められています。
そのため、無断欠勤で会社を退職したいが、解雇ではなく会社都合退職を理想とする場合は、従業員は2週間以内に正当に会社を辞める手続きをしなければならないと言えます。
懲戒解雇は転職先にバレる可能性がある。その理由とは
懲戒解雇が転職先にバレる可能性があるとしたら、最も多いのが離職票の提出です。通常離職票はハローワークに失業保険の受給手続きをする際に必要となりますが、転職先の会社によっては本当に前職を辞めているかどうか確認する意味を込めて離職票の提出を要求してくるところもあります。
離職票には会社側が従業員の退職理由を記載しますので、その際に解雇されたことが転職先にバレてしまいます。
履歴書や職務経歴書に懲戒解雇の記載は必要なし。ただし面接では注意が必要
履歴書や職務経歴書を転職先に提出する際は懲戒解雇の旨はあえて記載する必要はありません。しかし、面接で退職理由を質問された際は、本当のことを言わなければ経歴詐称となり、内定後に発覚した場合、会社側はいつでも従業員との労働契約を解除することができます。
無断欠勤でそのまま退職したい社員向け。会社都合退職の方法
無断欠勤でそのまま会社を退職したい社員は、会社都合退職が可能なのでしょうか。
まず覚えておきたいのは、「会社側は勝手に社員を自己都合退職させることはできないことです」。自己都合退職はあくまでも社員本人の意思による退職となります。一方で会社都合退職も同様ですが、上記で説明したように会社は社員の許可なく簡単に退職手続きを行うことができないため、一般的には解雇手続きを取ることになります。
解雇された場合も会社都合退職として失業保険の受給に問題はありませんが、解雇理由によって金額や日数が影響を受けるので、できれば会社都合退職で自分から辞めるのがいいでしょう。
自然解雇のリスクもあるのでうつ病の人は事前に人事に相談を
また、無断欠勤だけで会社側はすぐに社員を解雇できるわけではありませんが、それとは別に「自然退職」という手段を用いて会社が社員を辞めさせようとする可能性もあります。
自然退職とは双方の意思関係なく労働契約が解除される規則となります。会社側が自然退職を社員に適用する場合は、会社の就業規則に自然退職の条件を記載していなければなりません。
長く無断欠勤することを考えているうつ病の人などは、欠勤する前に人事などを通じて就業規則を確認させてもらうのがいいでしょう。
うつ病の社員は無断欠勤でそのまま退職。解雇される前に会社都合退職したいなら「退職代行」に相談を
うつ病の人など、会社に退職を伝える勇気や気力がないため、無断欠勤でそのまま退職したい場合は「退職代行」に相談するのがおすすめです。
上記で説明したように、会社側は2週間~30日程度の無断欠勤で社員の解雇ができます。そのため、解雇される前に何とか会社都合退職したいところです。
退職代行サービスを利用すれば、うつ病の有無問わず会社都合で退職できるように会社と交渉してくれます。依頼をした社員は有給か欠勤扱いで退職日まで自宅療養が可能なので、退職代行を利用した日から会社に出勤する必要がなくなります。
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