福祉施設の生活支援員が退職代行を使って辞めた話——限界を超える前に動いてよかった
📋 この記事のモデルケース
| 業種 | 福祉施設(障害者支援施設) |
|---|---|
| 雇用形態 | 正社員 |
| 年代・性別 | 20代前半・女性 |
| 勤続年数 | 1年8ヶ月 |
| 主な悩み | 利用者からの身体的暴力、給与に見合わない業務負担、体力・精神の限界 |
目次
福祉施設の生活支援員として働いていたころの状況
就職活動のとき、「人の役に立てる仕事がしたい」という気持ちだけで福祉の道を選びました。大学で社会福祉を少し学んでいたこともあり、障害者支援施設の生活支援員として採用されたときは、素直にうれしかったのを覚えています。
施設には知的障害や身体障害のある利用者さんが20名ほど入所していました。食事介助や入浴介助、日中活動のサポートなど、業務の幅は広く、最初の数ヶ月は覚えることだけで精一杯でした。夜勤もあるシフト制で、休日は月に7〜8日程度。体力的にはきつかったけれど、利用者さんが笑顔になった瞬間に「この仕事をしていてよかった」と感じることもありました。
でも、その気持ちだけでは続けられないと気づいたのは、働きはじめて半年ほど経ったころでした。
利用者からの暴力、給与に見合わない——限界を感じた瞬間
施設内には、感情のコントロールが難しい利用者さんが数名いました。ケアの最中に突然腕をつかまれたり、髪を引っ張られたりすることは日常的にありました。上司に相談しても「慣れだよ」「仕方ない」と軽く流されるだけ。対応マニュアルも整備されておらず、若い女性スタッフが矢面に立つことが多い環境でした。
ある日、入浴介助中に顔を叩かれました。かなりの衝撃で、しばらく耳鳴りがしていました。でも、その日の夕方にはまた同じ利用者さんの食事介助に入らなければなりませんでした。「傷ついた」と感じる暇もなく、次の業務をこなし続ける毎日。気づけば、朝に目が覚めるたびに「今日も行かなければ」という憂鬱が体の奥からにじみ出てくるようになっていました。
月給は手取りで17万円台。夜勤手当を含めてもこの金額で、同年代の友人たちより明らかに少ない。精神的にも体力的にも消耗しているのに、給与明細を見るたびに「割に合わない」という気持ちが積もっていきました。
退職を初めて上司に相談したのは、入職から1年が経ったころです。「もう少し頑張ってみたら?」「あなたが辞めると困る」と言われ、その場は流れてしまいました。次の月も同じことが繰り返され、「この施設ではまともに辞められないかもしれない」と思いはじめました。

退職代行を知ったきっかけ・迷った理由
退職代行の存在を知ったのは、夜中にスマホで「退職 言い出せない」と検索していたのがきっかけです。うまく眠れない夜が続いていて、何か突破口がないか探していました。検索結果に「退職代行」という言葉が出てきて、最初は「代わりに辞めてもらえるなんて本当にあるの?」と半信半疑でした。
調べていくうちに、弁護士法人が対応する退職代行というサービスがあることを知りました。弁護士が窓口なら、会社とのやりとりも法的に問題なく進められるし、万が一トラブルになっても対応してもらえる。そう知ってから、急に現実的な選択肢に見えてきました。
それでも迷いました。「お金がかかるのに本当に辞められるのか」「職場の人にどう思われるか」「利用者さんに申し訳ない」——いろんな気持ちが頭の中でぐるぐるしていました。特に、担当していた利用者さんへの罪悪感は大きかったです。毎日顔を合わせていた人たちのことを思うと、胸が痛かった。
でも、ある夜に「私が限界を超えてもっとひどい状態になったとき、利用者さんにとってもいい支援ができるはずがない」と思ったんです。燃え尽きた状態で働き続けることは、自分にも、利用者さんにも、誰のためにもならない。そう気持ちの整理がついて、相談だけしてみようと決めました。
実際に依頼してみた流れ(相談から退職完了まで)
深夜にLINEで問い合わせフォームから相談を送ったところ、翌朝に丁寧な返信が届きました。「どういう状況か」「いつ頃辞めたいか」「有給休暇の残日数は」など、いくつかの確認事項を聞かれました。私はほとんど有給を消化できていなかったので、その点も含めて相談しました。
費用を支払い、依頼が正式に完了したのは問い合わせから2日後。その後、担当の方が会社側に連絡を入れてくれました。私はもう職場に出向く必要もなく、直接上司と話す必要もない。「明日から行かなくていいんだ」と気づいたとき、思わず涙が出ました。
退職完了までにかかった時間は、依頼から約2週間。その間、私は一度も職場に電話しませんでした。施設側から私の個人の携帯に着信があったこともありましたが、担当の方から「対応はこちらでします。出なくて大丈夫です」と言ってもらえたので、着信を無視し続けることができました。
離職票や健康保険の手続きに必要な書類も、後日郵送で届きました。特に問題なく受け取れて、退職後の手続きもスムーズに進みました。弁護士法人が対応する退職代行だったので、未消化の有給についても交渉してもらえて、数日分を買い取ってもらう形で精算することができました。

辞めた後の変化
退職してから最初の1週間は、ただ眠り続けていました。アラームなしで目が覚めて、誰かに叩かれる心配もない。当たり前のことが、こんなにも安心できるものだったんだと、改めて気づきました。
しばらくして、体が回復してきたころに「自分はこんなに疲れていたのか」と実感しました。肩や首のこわばりがとれていき、夜中に目が覚めることもなくなった。食欲も戻ってきて、久しぶりに「おいしい」と感じながらご飯を食べました。
退職から2ヶ月後、別の職場でパートとして働きはじめました。今度は介護職とは全く違う事務の仕事です。勤務時間が決まっていて、定時に上がれる。最初は「これでいいのかな」という罪悪感もありましたが、今は自分に合ったペースで働けていることに素直に感謝しています。
福祉の仕事が嫌いになったわけではありません。ただ、あの施設の環境が自分には合っていなかった。それだけのことだったと、今は冷静に思えます。
同じ状況の人へ伝えたいこと
「辞めたいけど言い出せない」「相談しても引き止められる」「もう限界なのに動けない」——そんな状態が続いているなら、退職代行を選択肢に入れてほしいと思います。
私が一番後悔しているのは、もっと早く動かなかったことです。「もう少し頑張れば変わるかもしれない」と思い続けて、気づいたときには体も心もボロボロになっていました。限界を超えてから動くのと、限界になる手前で動くのでは、その後の回復にかかる時間が全然違います。
「利用者さんに申し訳ない」という気持ちは、すごくよくわかります。でも、自分が壊れてしまってからでは、誰かの役に立つことはできません。自分を守ることは、逃げじゃない。次に前を向くための準備です。
退職代行に抵抗がある人は、まず相談だけしてみてください。私もそうでしたが、話を聞いてもらうだけで、気持ちがずいぶん軽くなりました。弁護士が関わっているサービスなら、会社への対応も安心して任せられます。
あなたが今感じている「もう無理かもしれない」という気持ちは、本物のサインです。その声を無視しないでほしい。私は退職代行を使ったことを、一度も後悔していません。





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