「まさか自分がうつ病になるなんて夢にも思わなかった……」うつ病と診断されてまず思うことです。劣悪な職場環境により日々精神的なプレッシャーが心身にかかり、それがいつしかふとしたタイミングで暴発します。
もし自分が働いている企業がブラック企業であると考えるならば、いますぐにでも会社を辞めるべきと言えます。しかし、「うつだから会社を辞めたい」と上司に言っても、ブラック企業の上司であれば鼻で笑われて「根性がないからだ」とあしらわれるかもしれません。そんな時の対処法をご紹介します。
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うつで会社を辞めたい場合、まずは病院で診断書を貰う
うつという心の病は、目には見えませんし、自分でうつだと思っても、病院で診断されなければ病気とは言えません。ウイルスや細菌とはまるで違う心の病気だからです。そのため、ブラック企業の場合は、「気のもちようだ」、「たるんでいるからだろ。もっと働けばなおる」とさらに圧力をかけて、会社を辞めたいけど辞められない可能性があります。そうならないためにも、まずは病院でうつ病であることを証明してくれるよう、診断書を貰いましょう。それを武器に会社と折衝をして、はじめてブラック企業に対抗することができます。ちなみに、最初の診断でうつ病と診断されなくとも「会社を辞めたいからうつ病の診断書をいただけますか」と自分の勤める会社がブラック企業であることを伝えれば、うつ病の診断書を書いてくれるところも多いです。
会社を辞めたいうつ病の方は、日々の残業時間やパワハラの内容を記録する
うつ病で会社を辞めたい方は、ブラック企業の場合はタイムカードに関しても「定時で退勤しておけよ」と言われます。これはタイムカードを言われた通り定時で切ってかまいません。しかし、それとは別に手書きでもパソコンのExcelでもいいので、日付けと実際の勤務時間をメモして残しておきましょう。
また、上司がパワハラめいた発言や行動に出た場合も、日時とパワハラの内容詳細をメモしておきましょう。このような記録は長く続けることによって、れっきとした証拠として裁判でも提出することができます。
「うつになったので会社を辞めたいです」とはっきりと
民法627条
民法電子版(総務省)
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
このように従業員は退職の二週間前に申し出ることによって、強制的に会社を辞めることができます。仮に会社のルールで「退職は1か月前に」と記載があっても、それは関係ないので無視することができます。もちろんこのときにうつ病であることの診断書も提出しましょう。また、有給消化の手続き、及び未払いの残業代もいっそのこと請求するのもいいかもしれませんし、もし会社に少しでも自分がうつ病になったことに対して償ってほしいと考えるならば、うつ病やパワハラに対する賠償請求(慰謝料)をするのもいいでしょう。
うつ病で会社を辞めたい人が退職金や残業代を請求したい場合は弁護士に!
うつ病で会社を辞めたい人が退職金や残業代、慰謝料を請求したい場合は、ブラック企業が簡単に同意することはありません。この場合は「払わない」、「そのような事実はない」の一点張りで押し切られることが危惧されるので、予め退職代行を請け負っている弁護士に依頼するといいでしょう。どんなブラック企業であっても、驚くほどあっという間に交渉が成立するはずです。うつ病の診断書やパワハラの証拠もそのときに有効利用できますので、必ず保管しておきましょう。
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