近年はブラック企業と呼ばれる悪質な零細中小企業が増えてきました。その背景から、新卒や中途でも一年未満で「仕事を辞めたい」と考える人も増加中。
中高年世代の方からすると「根性が足りない」、「最初の三年は苦しいことがあっても我慢する」という意見も多そうですが、近年はパワハラ上司も増えてきましたし、新型コロナ後は従業員がリストラを怖がり、会社と従業員のパワーバランスが崩れてきている背景もあります。特に就業して1年未満の場合は、人間関係もまだ希薄ですので、いまの会社が自分に合っていなくとも、なかなか仕事を辞めたいと言い出すことはできません。
そこで、今回は仕事をはじめて一年未満で辞めたい場合はどうするかについてご紹介します。
目次
入社一年目で仕事を辞めたい人の退職の理由
入社してわずか一年目で仕事を辞めたい人の退職理由ですが、これはパワハラを含む「職場の人間関係」が圧倒的多数となります。新卒で入社したてのうちは、多少の残業も仕事のうちだと考えますし、分からないことだらけなので、上司から言われたことを着々とこなすことでしょう。
しかし、「先輩や上司に叱咤される」と言う経験は、学生の内はほとんどありません。そのため、仕事で失敗したときに上司に激怒されると、それだけで「パワハラ上司」と精神的に追い詰められてしまうことが多々あります。一年未満で仕事を辞めたいと考える人は、往々にして「いままで経験したことがない上下関係」に苦しんでいる様子がうかがえます。
第二新卒でも就業1年未満で仕事を辞めたい人が続出する背景
一方で社会人経験のある第二新卒でも就業1年未満で仕事を辞めたいと感じる人は少なくありません。この原因は主に「面接のときと条件が違う」、「社風や職場の雰囲気が自分に合っていない」と言ったもの。残業が想像以上に多い、残業代が出ない、休日出勤がある、職場がイケイケでついていけないなど。いずれも働き続ければ慣れることかもしれませんが、働き始めに「もう仕事辞めたい」と思うようになると、往々にして1年未満の慣れる前に退職届を出すことになるでしょう。
仕事を辞めたい場合。入社一年未満で退職するべきか否か
では、仕事を辞めたい場合、入社一年未満で退職を決断するのは、本当に早いのでしょうか。実はそうとも言い切れません。近年は日本の企業もグローバル化が進んできていますし、中小企業の数も増加しています。また、若いうちからの海外就職も普通となってきているので、仕事を辞めたいのに辞められない、という精神的に辛い日々を過ごす会社を早々に辞めて、別の職場に新しい環境を求めるのは決して悪いことではありません。
また、パワハラが蔓延している職場で働き続けることによって、気が付いたらうつ病になっていた、自律神経失調症になっていた、次の転職がそれが原因でうまくいかくなってしまった、という事例はたくさんあります。いろいろ悩ましいところですが、仕事を辞めたいと強く感じるようになったときが、その会社での潮時であり、それが一年未満であっても心に従う方が将来的に好転すると言えます。
一年未満で仕事を辞めたいとき、自力での退職が難しいケースが多い
仕事を辞めたいと考えて会社を退職するにあたって、一年未満の場合は会社から引き止められるので、自力で辞めることが難しいケースが大半です。上司は根性論をかざして「こんなことで辞めるなんて許さない」、「そんなんじゃ何処へ行っても通用しない」と言いますし、貴方を採用した人事は1年未満の退職者数が自分の評価に関わってくるので、単に仕事を辞めたいから、と言う理由で簡単に辞めさせてはくれません。そのため、もし1年未満でも一刻も早く仕事を辞めたいのであれば、退職代行業者を使うのも一つの手段として考えられます。
一年未満でも仕事を辞められる!退職代行業者を利用
退職代行業者を利用すれば、自分の代わりに退職の意向を会社側に伝えてくれます。会社側も第三者が介入することによって構えることになりますので、波風を立てたくないがために、無条件で退職届を受理するのが一般的です。入社1年未満でももちろん大丈夫。仕事を辞めたいときに連絡すれば、すぐに辞めることができますよ(2週間以降)。
ちなみに、退職代行業者は民間の一般企業と弁護士法人が請け負っています。仕事を辞めたいのに会社側がなかなか退職願いを受理してくれなかったり、面談を条件づけたり、退職金や有給休暇の減額を提示してきた場合は、民間の業者ではどうすることもできませんので、基本的に金銭トラブルが発生する可能性のある案件、もしくは論理が通じないブラック企業が相手の場合は、弁護士事務所に依頼するのが普通です。
対応方法は民間と全く変わらなく、すべてメールや電話、LINEでやりとりすることができますり、料金も2~3万円程度高くなるだけです。一年未満で仕事を辞めたい場合は、何かトラブルがあっても自分では解決することができないので、ちょっと高くても弁護士事務所を選ぶのがいいかもしれませんね。
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