派遣の退職代行は即日で何が終わる?欠勤連絡・退職日・無返信時の動き方

派遣をいま「すぐ」に辞めたい!そんなときのとるべき方法

派遣を今日辞めたいときは、「今日の欠勤連絡」「契約を終える日の通知・合意」「代行への依頼」を分けて考えます。代行への申込みだけでは、出勤義務や雇用終了は確定しません。今日出勤できない方は、まず派遣元への勤怠連絡から進めてください。

身の危険や暴力がある場合は、退職の連絡より安全の確保と緊急通報(110・119)が先です。強い体調不良があるときも受診を優先し、連絡は後からで構いません。

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今日出勤できないときに、まずすること

始業前にやること

  1. 派遣元へ欠勤連絡:始業前に電話かメールで、派遣元の担当者へ伝えます(文例1)。担当者が出なければ、代表番号や緊急連絡窓口へ。派遣先への勤怠連絡は、派遣元の定めに従い、誰がどう送るかを担当者に確認します。
  2. 代行に依頼済みなら、通知状況を確認:誰がいつ何を派遣元へ送ったかを聞きます。未確認なら、自分が可能な範囲で勤怠連絡を出します(事例C)。
  3. 退職の連絡は、契約に合わせて別の文面に:無期なら文例2、有期なら文例3です。契約が分からなければ先に確認します。
  • 欠勤は原則として無給で、会社側の扱いも確定していません。代行に依頼しただけ、欠勤連絡をしただけで、出勤義務がなくなるとは言えません。
  • 欠勤の代わりに有給を当てたい場合は、欠勤の承認とは別に、付与や時季変更の条件を満たす必要があります(退職日と有給の節)。
  • 派遣元から欠勤を認めないと言われ、出勤を求められたら、体調や安全上の実情と時刻を再送し、受診など安全を優先します。勤務や賃金を争う場合は、やり取りの記録を持って相談します。承認がなくても問題ないとは保証できません。

即日受付・連絡・当日の勤怠・雇用終了は別のこと

「即日対応」が受付、連絡開始などのどれを指すかは業者により違うため、申込み前に確認してください。

  • 受付:代行が依頼を受けた段階。派遣元への通知済みとは限りません。
  • 連絡・到達:派遣元が内容を知り得る状態になった段階。担当者が読んだ日と同じとは限りません。到達日の確認方法。
  • 当日の勤怠:欠勤連絡や有給の時季指定を行う段階。欠勤連絡だけで出勤義務が自動的になくなるわけではありません。
  • 雇用終了:有効な通知または合意に基づく退職日を迎えた段階。受付日・連絡日とは分けます。

退職の申入れの効力や、任意退職と合意退職の違いは、厚生労働省「確かめよう労働条件」の退職の解説が基準になります。

契約を確認する:無期か有期かで動きが変わる

雇用契約の相手は派遣元です。派遣の仕組みを踏まえ、派遣先の就業期間と、派遣元との雇用期間を分けて確認してください。

契約 退職の考え方 まず確認
無期 退職の申入れから原則2週間で契約が終わる(民法627条1項)。許可を条件とする社内規定は無効とされる 雇用契約書・就業規則の退職手続
有期 期間の途中はやむを得ない事由が必要(民法628条)。合意退職なら会社の承諾で終了日を決める 契約期間、更新の有無、契約書の中途解約条項

有期でも、期間が1年を超える契約を結んだ場合は、1年経過後にいつでも退職できる特例(労働基準法137条)があります。ただし一定の事業の完了に必要な期間を定めた契約や、高度専門職・60歳以上などの例外があり、短期契約の更新で通算1年になっただけでは当てはまるとは判断できません。2週間の予告とも別の規定です。出典:確かめよう労働条件、労働基準法の法文。

明示された労働条件と実際の条件が相違する場合は、即時に契約を解除できる規定もあります(労働基準法15条2項、法文)。期待と違うだけの場合とは区別され、相違を示す資料が必要です。

契約書が見つからず、無期か有期か分からない

  1. 次を探します。雇用契約書、就業条件明示書、契約更新の通知書、電子交付されたメール、派遣元のマイページの契約情報。
  2. 見つかったら、派遣先との就業期間ではなく、派遣元との雇用期間を見ます。「常用」「登録」という呼び名だけで無期とは決められません。書面が手元にないことだけで無期と考えるのも誤りです。
  3. 見つからなければ、派遣元に次の内容を聞きます。

文例:契約内容を問い合わせる

件名:雇用契約の内容確認のお願い
派遣元 ○○様
派遣社員の(氏名)です。私の雇用契約について、次の点を書面かメールでご教示ください。
・契約の開始日と終了日
・更新の有無と、これまでの更新回数
・期間の定めの有無(無期か有期か)
・契約書、就業条件明示書の再交付
退職の手続きについて、契約内容を確認したうえで改めてご連絡します。
(氏名・連絡先)

返事がなければ、手元にある資料ややり取りだけで、総合労働相談コーナーか弁護士に相談します。当日の欠勤連絡は、資料がそろうのを待たずに始業前に出します。

辞めたいのではなく、派遣先だけ変えたい

派遣先を変えることと、派遣元との雇用を終えることは同じではありません。派遣元に「派遣先の変更を希望する」と伝え、当面の勤務と休みの扱いを調整します。即座に変更できる、待機中の給与が保証される、と決まっているわけではありません。

派遣先での就業が困難なため、別の派遣先への変更を希望します。退職の意思ではありません。当面の勤務と休みの扱いを、○日までにお知らせください。

  • 拒否された場合:変更できない理由と、その場合の雇用の扱いをメールで聞き、答えが退職の意向確認に変わるなら、そこで初めて退職日の話に進みます。
  • 無回答の場合:翌営業日に担当者へ電話し、つながらなければ別の窓口(支店・代表・苦情処理担当)へ同じ文面を再送します。

退職日と最終出勤日を決める

退職日は雇用が終わる日です。有給を使う場合、最終出勤日とは異なります。無期の退職通知は派遣元への到達日から予告期間を数えます(厚労省の解説)。

無期・退職日10/16の例 派遣元への到達日(その日と確認できた前提) 結果
余裕がある 10/1 10/16を終了日として通知すれば、2週間の予告期間を満たす例(最短日という意味ではない)
足りない 10/4 2週間が10/16に足りない。10/19以降へ修正するか、前倒しの合意を依頼する
不明 いつ届いたか確認できない 日付を確定できない。有給日程や引っ越しを決めて動かない
  • 合意退職:希望する終了日を双方で合意して決めます。退職日・最終出勤日・休みの扱いを返信などで残してください。
  • 任意退職:無期の一方的な退職通知は、会社の承諾の有無によらず、原則として到達から2週間で効力が生じます。それより後の退職日を指定した場合は、その指定日での終了を通知したものとして日程を組みます。確実に日付を決めたいときは、合意退職の申込みと受け取られない表現で意思を明記した「退職届」にするのが無難、と厚労省は説明しています。
  • 到達の確認:到達日は、担当者が実際に読んだ日とは別に、相手が通常内容を知り得る状態になった日で考えます。メールの送信や既読表示だけで断定はできないため、争われそうなら送信情報や返信などを残し、弁護士へ見せてください。郵送も発送日と配達日は別です。内容証明(いつ、どんな内容の文書を誰から誰に出したかの記録)と配達証明(配達の記録)を組み合わせる方法があります。内容が真実かを証明するものではなく、法的な到達を絶対に証明するものでもありません。手続きは郵便局で確認してください。
  • 有給と退職日:有給は、雇入れから6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した場合に付与されます(労働基準法39条)。数えるのは派遣先での勤務開始からではなく、派遣元での雇用開始からです。派遣先が新しくなっても派遣元での雇用が続いているなら、残日数があるかもしれないので派遣元に確認してください。雇用が始まったばかりなら、ふつうまだありません。残日数があれば退職日までの所定労働日に申請できますが、会社は事業の正常な運営を妨げる場合に限り時季を変更できます。ただし退職で有給は消えるため、退職日より後には変更できません(確かめよう労働条件・年休)。

依頼先と料金:払う前に確認すること

選択肢 できること 注意
自分で連絡 欠勤連絡、退職通知、合意の依頼 連絡が難しい日は補助を頼む
公的無料相談 総合労働相談コーナーは無料・予約不要。助言・指導、あっせんの案内、他機関の紹介 受付時間は窓口ごとに確認。相手に強制して解決するものではない
民間の代行 本人の意思を伝える 民間業者自体に法的な代理交渉を任せない。交渉が必要なら、担当する弁護士・労働組合とその範囲を確認
労働組合 団体交渉による交渉 加入条件と団体交渉の範囲を確認。提携と書いてあるだけでは、どの範囲を誰が担うか不明
弁護士 紛争の法的代理、交渉、損害賠償や法的争いへの対応 費用と、依頼できる範囲を確認

退職に関する法律問題を、弁護士でない者が有償で代理・交渉することの問題は、東京弁護士会の解説があります。労働組合との提携がある、というだけで問題がなくなるわけではなく、弁護士の「監修」や「顧問」も、その弁護士があなたの代理人になることを意味しません。

支払い前に送る質問文

自分の条件を記入して、次をまとめて問い合わせます。回答が曖昧なら支払いを保留し、別の窓口を検討してください。

【私の状況】派遣元との雇用:有期 / 無期 / 不明( )、契約開始日( )、満了日( )、希望する退職日( )、次の始業時刻( )
依頼前に確認させてください。
1. 実行者と範囲:担当者の氏名・所属、退職日・有給・貸与物の交渉を担う方の資格と対応範囲を教えてください。組合の場合は名称・加入条件・団体交渉の範囲も確認したいです。
2. 対応可否:上記の契約条件(有期途中・契約不明を含む)で依頼を受けられますか。
3. 連絡先:派遣元・派遣先への連絡は両方とも料金に含まれますか。
4. 総額と追加費用:支払総額(税込)はいくらですか。組合費、追加交渉、書類の郵送費は別途かかりますか。
5. 返金:希望日が成立しない場合、途中でキャンセルした場合、受付後に派遣元が拒否した場合、連絡がつかなかった場合の返金条件を教えてください。
6. 初動と報告:派遣元への連絡予定時刻、始業に間に合わない場合の欠勤連絡担当、入金後に受けられる報告を教えてください。
7. 請求への対応:賠償請求を受けた場合、どこまで対応しますか。

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連絡の文例:3つを混ぜない

欠勤連絡・無期の退職通知・有期の合意依頼を分けて送ります。理由・日付・有給残数は事実に置き換え、電話で伝えた場合も同じ内容をメールで残してください。

文例1:当日の欠勤連絡

退職を決めた人だけ、任意で「退職の意思」の一文を残します。

○○株式会社 △△様
派遣社員の(氏名)です。本日は体調が優れず、出勤できません。派遣先への勤怠連絡は、貴社の定めに従い、どのようにすればよいかお知らせください。
【退職を決めている場合のみ・任意】退職の意思については別途ご連絡します。
(氏名・連絡先)

代行にも依頼しているなら、「依頼した退職代行の担当者から連絡が入る場合があります」と一言添え、送った時刻と内容を代行に共有します。

文例2:無期の退職通知

この文例は、10/1到達、無期、有給4日以上、10/10〜12は休日という架空例です。違う場合は日付を変えてください。

件名:退職のご通知(氏名)
私は、2026年10月16日をもって退職します。本メールは退職の意思表示です。
最終出勤日は10月9日を予定しています。10月13日から16日は、有給休暇を申請します。
貸与物の返却先と、離職票などの書類の発行時期をお知らせください。
(氏名・連絡先)

許可を求める言い方にせず、明確な通知にします。有期契約なのにこの文面を使うと、中途解約として争いになりえます。

文例3:有期の合意退職の依頼

件名:契約期間中の退職のご相談(氏名)
現在の契約は○年○月○日までですが、体調が優れず就業の継続が難しい状況です。2026年10月7日での合意退職をお願いしたく、ご検討ください。
ご承諾いただける場合は、終了日と、10月1日から6日までの扱い(欠勤か否か)をメールでご返信ください。
(氏名・連絡先)

合意が成立するまでは、契約が終了したことにはなりません。

派遣元が拒否した、または返事がない

送信履歴と返答の文言・時刻を保存し、自分の状況を選んでください。

  • 無期で拒否:就業規則が許可制でも、原則として通知後2週間で終了するというのが厚労省の説明。ただし、実際のやり取りや通知内容で判断が変わりえる。
    次の行動:通知の到達日、文面、就業規則の該当条項、拒否のメールを持って、労働局の総合労働相談コーナーか弁護士へ。
  • 有期で拒否:やむを得ない事由は個別に判断される。診断書や病気の申告だけで、自動的に即日退職になるとは言えない。
    次の行動:実情、契約書、勤怠、受診記録を弁護士に見せ、民法628条による判断か、合意の交渉かを相談。
  • 無期で無返信:明確な退職通知が到達していれば、返事がなくても原則2週間で効力が生じる。
    次の行動:到達が不明なら、到達を再確認する。
  • 有期で無返信:合意は成立しておらず、辞めたことにはならない。「承認された」「欠勤扱いで了承された」とも受け取らず、返事があるまで扱いは未確定。
    次の行動:返答を待つ間も、欠勤連絡は別に出す。

共通の次の連絡:担当者が不在なら、代表窓口、支店、苦情処理担当など別の窓口へ同じ文面を再送します。翌営業日にも返答がなければ、内容証明と配達証明など記録が残る方法を検討し、並行して労働相談へ進みます。

3つの架空事例で流れを確認する

以下は架空の例です。日付や契約条件が違えば、必要な対応も変わります。

事例A:無期、有給あり、10月16日に退職したい

条件:無期雇用。10/9(金)まで出勤でき、10/10〜12は所定休日。10/13〜16の4所定労働日は有給の残日数で足りる。9/30夜に文例2を派遣元へ送り、10/1に到達した。10/16は余裕を置いた日付で、最短の退職日という意味ではない。

  • 了承された:退職日10/16、有給10/13〜16、最終出勤10/9、貸与物の返却先を、返信メールで確認します。
  • 拒否された:許可を求めたのではなく通知である旨を短く再送し、就業規則の該当条項の写しを求めます。出勤を求められたらどうするかは、送信履歴を持って労働相談へ(無期で拒否の行動)。
  • 返事がない:通知の到達と有給申請の受領を確認します。10/2に電話と別窓口への再送。10/9になっても有給の扱いが分からなければ、休む前に労働相談へ。
  • 到達が10/4に遅れた:2週間が10/16に足りません。10/19以降に直すか前倒しの合意を依頼します。詳しくは退職日の節。

事例B:有期3か月、始まって1週間、有給なし

条件:9/23から3か月の契約。翌10/1の出勤が体調のため難しい。有給はまだない。欠勤連絡(文例1)と、10/7での合意退職の依頼(文例3)を分けて送ります。強い不調があれば、受診を優先します。

  • 了承された:終了日と、10/1〜10/6を欠勤とするかを書面(メール)で確認します。欠勤は無給になりえます。
  • 拒否された:実情と資料(契約書、勤怠、受診記録、やり取り)を弁護士に見せ、民法628条による判断か、合意の交渉かを相談します(有期で拒否の行動)。
  • 未回答:辞めたと扱わず、10/2に電話し、別の窓口へ再送し、労働相談へ。合意がなければ10/7には終わりません。

AとBの共通確認:契約が不明なら契約不明の手順、代行に払う前は質問文を使います。

事例C:代行に払ったのに8:30になっても返事がない

条件:9時始業。前日20時に代行へ支払い済み。当日8:30時点で返事がない(時刻は架空で、法定の期限ではありません)。8:30の時点で派遣元への欠勤連絡が未連絡なら、始業前に自分で動きます。

最初にやる確認:代行に次の4点を、電話とメールで聞きます。

依頼は受け付けていますか。派遣元へは通知済みですか。通知した時刻・宛先・内容を教えてください。派遣先への勤怠の連絡は誰がいつ行いますか。

  • 通知済みと返答があった:時刻、宛先、内容の写しを受け取り、派遣元から返信があるかを見ます。伝えた退職日が自分の想定と違えば、すぐ代行と派遣元に訂正します。欠勤連絡が未連絡または確認できないなら、始業前に本人が連絡します。
  • 未通知・未確認のまま:本人が当日の欠勤連絡を送ります。担当が出なければ会社代表や緊急窓口へ。送信履歴を代行と共有し、内容の違う退職通知が二重に届かないようにします。
  • 自分で連絡することが難しい:信頼できる人に、当日の出勤が困難であるという事実だけを派遣元へ伝える補助を頼みます。退職の交渉までは任せず、交渉が必要なら弁護士に相談します。
  • 派遣元が代行からの連絡を受け付けない・本人からの連絡を求めた:その返信を保存して代行に共有し、代行がすでに伝えた通知内容と希望日を確認します。当日の勤怠は本人が連絡し、退職の通知や合意の依頼を本人名義で送るときも、その内容と希望日に合わせます。
  • 誰も返さない:有期の合意依頼や欠勤の扱いは、退職した、承認された、とは扱いません。無期の明確な退職通知が到達し、2週間が経過した事実があるなら、一律に未退職とは扱わず、到達日と経過を確認して労働相談か弁護士へ。
  • 切り替えたい:解約と返金の条件を確認してから考えます。確認前の二重依頼はおすすめしません。

賃金・給与控除・請求:宛先と期限を分ける

問題 宛先 期限・根拠 返事がないとき
働いた分の賃金 派遣元 通常の給与支払日(労働基準法24条) 勤怠、明細、振込の記録を持って労働基準監督署へ
退職後の賃金等の支払請求 派遣元 請求から7日以内。争いのない部分は支払う(同23条) 請求日を記録し、労基署へ
欠勤分 派遣元 働いていない分は給与に含まれないのが通常 扱いを確認するメールを送る
違約金・損害賠償 弁護士 労働契約の不履行の違約金・損害賠償額の予定は禁止(同16条)。実際の損害の請求は別 署名せず、内訳の書面を求める

法文は労働基準法。労基署には未払賃金などの申告を相談できます。総合労働相談コーナーが取り次ぐこともあります。

給与から違約金を引くと言われた

  • 労働契約の不履行について、「途中でやめたら○円」と違約金や損害賠償の額をあらかじめ決めておくことは禁止されています(16条)。一方で、実際に発生した損害の賠償請求までは禁じていません(兵庫労働局の解説)。
  • 会社が損害賠償を理由に、賃金から一方的に差し引く(相殺する)ことは認められません。自由な意思による同意と認められる客観的な理由があれば、合意による相殺という例外はあります(確かめよう労働条件・判例)。
  • だから、不用意に承諾したり署名したりしないでください。まず根拠と内訳を書面で求めます。

給与から控除される予定の○○円について、控除の根拠(契約条項)、算定の内訳、実際に生じた損害の内容を書面でお示しください。内容を確認するまで、同意や署名はできません。

  • 返事がない:署名せず、給与明細で控除の有無を確認し、控除されたら明細と振込記録を持って労基署へ。
  • 賠償請求の金額を示された:弁護士に相談します。

寮・返却・書類:退去と返却の手順

寮に住んでいる

雇用が終わることと、寮を出ることは別の問題です。すぐに追い出されるのが当然でも、いつまでも住めるのでもありません。次を派遣元に聞きます。

寮の契約名義(派遣元・派遣先・別会社)、退去期限、鍵の返却方法、退去にかかる費用と精算、書類の送付先を教えてください。

  • 返事がない:契約書や入居書類に載っている管理会社・貸主にも同じ内容を確認します。
  • 期限に間に合わない、退去費用を争いたい:希望する退去日と移転準備の状況を派遣元や管理者に連絡し、延長を協議します。拒否された、急に追い出されたなどの場合は、入居契約と請求書を弁護士に見せて相談します。
  • 就業のために住居を変えた人が、明示された労働条件の相違を理由に契約を解除し、14日以内に帰郷する場合、使用者が必要な旅費を負担する規定があります(労働基準法15条3項)。当てはまるかは個別に確認します。

返却物は所有者と返却先を確認する

物 確認する相手 やり方
派遣元の貸与物(制服・端末) 派遣元 返却先と期限を聞き、追跡できる方法で送る
派遣先の社員証・備品 派遣先の返却先を、派遣元が指示 派遣元に一括で送る前に、返却先を確認する
業務データ・PC内の資料 会社の指示 持ち出しや削除はしない
引継メモ 会社指定の経路 短く書き、安全な経路で渡す

返送前に写真を撮り、送り状の控えと追跡番号を残します。返却の指示が来ない場合は、物と所有者ごとの一覧を作り、派遣元または担当窓口へ再度照会します。指示が来るまで保管し、勝手に送ったり廃棄したりしないでください。

離職票などの書類

離職票など各書類の発行と発送の見込みを、派遣元に聞きます。すべての書類が7日以内に届くとは限りません(労働基準法23条の7日は賃金や金品についての規定です)。

離職票が予定日を過ぎても届かない場合は、まず派遣元へ再照会します。それでも交付されなければ、住所地を管轄するハローワークに、身分証と離職の事実が分かる資料を持って相談します(ハローワークの雇用保険手続き案内)。

よくある質問

代行を使っても、会社から本人に電話が来ますか?

代行は「本人への連絡を控えてほしい」という希望を派遣元に伝える窓口で、連絡を禁止する強制力はありません。電話が来た場合に備え、代行に着信履歴を共有し、対応を決めておいてください。出るのが難しいときは、メールだけで連絡を受けたい旨を文面で伝えます。

辞めるとブラックリストに載り、次の派遣に影響しますか?

載る、載らないを保証することはできません。派遣会社間で情報が共有されるかどうかを、一律に違法とも適法とも言えず、採用の判断は会社ごとに別です。次に登録したい派遣元へ、過去の退職が登録条件に影響するかを、直接問い合わせて確認してください。

契約満了が近い、または更新済みの場合はどうなりますか?

現在の契約期間と、更新後の終了日を契約書または更新通知で確認するのが先です。満了まで期間が短い場合は、更新しない意向を伝える選択もあります。更新済みなら、更新後の契約が有期か無期かで、退職の考え方が変わります。

無料で相談できるところはありますか?

各都道府県の労働局や労働基準監督署にある総合労働相談コーナーは、無料・予約不要で、面談か電話で相談できます。受付時間や曜日は窓口ごとに異なるため、利用前に確認してください。助言・指導やあっせんの案内はありますが、相手に強制して解決する窓口ではありません。法的な争いや損害賠償は弁護士に相談します。

入社直後でも辞められますか?有給は使えますか?

辞められるかは、無期か有期か、契約書の内容で変わります。有給は、派遣元での雇入れから6か月継続勤務して全労働日の8割以上出勤した場合に付与されます。派遣先の勤務開始日ではなく派遣元での雇用開始から数えるため、派遣元での雇用が始まったばかりならふつうありません。派遣先が新しくなっても派遣元での雇用が続いているなら、残日数を派遣元に確認してください。

記事全体の目次

最後の行動

今日は、始業前に欠勤連絡を出して送信履歴を残し、退職の通知か合意の依頼は契約の種類に合わせて別の文面で送ります。契約が分からなければ派遣元への問い合わせ、拒否や無回答なら次の行動、代行に払う前は質問文へ進んでください。

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