幼稚園や保育園で働く教諭の人達の中には、過酷な職場環境や独特な人間関係などに悩んでいて「本当はいますぐにでも辞めたいけど、年度途中だから辞められない」と感じている人も少なくありません。そこで、今回は幼稚園の教諭を辞めたい先生に向けて、年度途中でも辞められる最速で退職できる方法をご紹介します。
目次
幼稚園教諭・保育士の過酷な職場の現状
幼稚園の教諭といえば子供の面倒を見ることが仕事で、女性の中には憧れの職場と夢見ている人も多いことでしょう。しかし、実際は幼稚園も一民間企業と変わりませんので、利益追求をしなければなりません。園長先生や幼稚園のオーナー・会長の多くは守銭奴の傾向がありますが、それも幼稚園という決して容易ではない学校経営に依るところが大きいです。
また、幼稚園の職場は女性が多いため、独特の派閥があったり、教諭同士によるいじめも少なくありません。幼稚園の遊具が壊れているため、園長に買い替えを要求しても、「いまは予算がないから無理」、「貴方が注意深く園児を見てればいいことでしょ」と断られることもしばしば。
幼稚園教諭同士の「人間関係」は本当に難しい!
幼稚園は女性が多い職場となるので、人間関係に悩む教諭も少なくありません。なぜか自分がターゲットにされて、些細なミスを責められたり、園児の素行を自分に指導に原因があると言われたりとパワハラのように追いつめられることがあります。
幼稚園は職場が狭いですし、毎日同じ人間と顔を突き合わせて仕事をしなければならないため、一度いじめられてしまうと人間関係の解決を図るのは困難となります。
幼稚園教諭は辛い!常に園児を見守る責任がある
幼稚園の教諭が最も大変なのは、園児に常に気を配らなければならないことです。登下校のときは不審人物がいないか確認し、食事中も喉を詰まらせないか注意を払い、外で遊んでいる時間は遊具による事故に気を付けなければなりません。幼稚園の教諭は園児20~35人に1~2人の割合で配置されているのですが、実はこれでは幼稚園児の事故を未然に防ぐにはまったく足りません。しかし、法律上は問題ないので、幼稚園側は人件費を抑えるために必要最低数の教諭でやりくりしているのが現状となります。
そんなプレッシャーに押しつぶされそうな毎日を送っていると、次第に「自分は幼稚園の先生の仕事に向いていないのではないだろうか」、「本当にやりたいことは他にあるのかもしれない」と思うようになり、幼稚園の教諭を辞めたいと考えます。
幼稚園教諭や保育士は給料が安い!長期で働くのが困難な職種
幼稚園教諭や保育士の平均年収は350万円前後。ボーナスは約2~2.5か月分と高いですが、月収は24万5000円と決して高くはありません。また、幼稚園教諭と保育士の間における給与所得の差はほとんどありません。
現状幼稚園教諭や保育士が年収を飛躍させたいと考えるのであれば、地方公務員となる「公立幼稚園・公立保育園」に就職し、主任もしくは園長の役職まで昇るほかありません。ご存じの通り、幼稚園と保育園は私立だと給与が不利となるのが一般的です。
幼稚園教諭が「もう無理」と感じたときにすべきことと考えること
幼稚園教諭が仕事を続けることに対して「もう無理」と考えるようになったら、心の病が襲い掛かる前にすぐに休職願いを出すか、退職を検討してください。
幼稚園でうつ病のような心の病気になる教諭の多くは、年長を受け持っている担任です。年長組には決まって1人や2人問題児がいるため、先生の中には心が折れてしまう人も少なくありません。
休職制度の内容は幼稚園によって異なりますが、もし簡単に取れそうでないのであれば、いっそのこと退職を決意するのもいいでしょう。
基本的に幼稚園教諭は休職したからといって、休職明けに職場が変わるわけではないので、なかなか心の病が治らないことが挙げられます。一度退職をして、自分が本当にやりたい仕事をもう一度探してみるのもいいですし、そこで改めて幼稚園教諭に戻りたいと考えるのであれば、別の幼稚園で働けばいいだけのことです。
幼稚園教諭の退職時期とは。いつ言う?
幼稚園教諭の一般的な退職時期は年度が替わる3月末となります。しかし、それまで待てないと言う人は、辞めたい月の3か月から半年前が目安となります。
では、実際に3か月前に言えば辞めることができるのかどうかと言うと、それは幼稚園の園長や管理職の人の意向が強く出るためなんとも言えません。園長が幼稚園教諭の立場や生活、人生を鑑みないような人であれば、幼稚園や自分の都合で退職を引き伸ばすことでしょう。
退職を伝えるときの注意点は?伝え方など
退職を決意したあとは、園長をはじめ先生たちに退職の旨を伝えますが、注意点としては、「途中で辞めることになってしまい、申し訳ない」ということを伝えるとこと。そして、何よりも大切となるのが「退職月はすでに決まっていて、引き伸ばすことはできない」ことを毅然とした態度で伝えることです。
上述したように、先生によっては園内の行事・イベント・クラスのことしか考えていなく、教諭の心身を慮ることができない人が少なくありません。幼稚園教諭は退職を引き止められる理由がたくさんあるので、そこは心を鬼にして引き伸ばしは断固として断るのが、トラブルなく退職できるポイントとなります。
幼稚園の教諭を辞めたいけど、年度途中では簡単に辞められない
しかし、幼稚園の教諭は一旦新学期がはじまってしまうと、通期が終了しない年度途中では辞めたくとも辞められないのが現状です。他の先生方もいい顔はしてくれませんし、教諭に欠員が出ても補充には時間がかかるため、「来年の3月末までいてくれ」と言われたり、とてもではありませんが、当月末に辞めることは困難です。
精神的ストレスを溜め込みすぎるとうつ病に発展することも
幼稚園の教諭を辞めたいけれど、辞められずにストレスやプレッシャーを感じながら毎日仕事をしていると、いつしか風船が突然割れるように、自分の心にひびが入ってしまうことがあります。
うつ病や自律神経失調症といった病気が発症すると、その根源を取り除かない限りは、永遠と治ることはありません。
うつ病の診断書を持っていけば休職・退職が容易になる
例えば精神科医に仕事によるうつ病といった診断書を書いてもらえば、幼稚園側がすんなりと休職もしくは退職を受け入れてくれます。昨今は幼稚園教諭の過酷な職場環境が社会問題としてもテレビに取り上げられているので、幼稚園側もうつ病の教諭をいつまでも働かせておくわけにはいきません。
ただし、休職をすると職場の人間は良いようには思いませんし、これまで味方についてくれていた同僚も「この大切なときに一人だけ……」と不快に思う人もいるかもしれません。
幼稚園教諭が年度途中で辞めたい場合も負い目を感じる必要はない!
幼稚園教諭が年度途中で辞めたいと考えると、「園児を見捨てるなんて最低」、「非常識」などと言われることを懸念している人もいるかもしれません。しかし、年度途中で辞められないということであれば、辞めるチャンスは新学期が始まる前のみとなりますが、むしろこちらの方が非常識です。幼稚園教諭も給料で雇われた従業員である限り、辞めたいときに辞められる環境であるべきですし、幼稚園側は従業員の退職を引き止めては絶対になりません。
勤務開始1年目と2年目で幼稚園教諭を辞めたい人が最多
幼稚園の仕事を辞めたいと考える教諭は、勤務開始1年目と2年目が最多となります。1年目は3~6か月以内に辞めたいと考えるようになり、2年目は仕事の負担増によって辞めたいと考えるようになります。
一方で幼稚園教諭を3~5年以上続けていると、次第に離職率は減っていきます。これは幼稚園の仕事内容と負担の度合いを自分でコントロールできるようになるのと、後輩教員も入ってきて、ある程度自分で仕事の裁量を決めることができることにより、働きやすくなったことが要因となります。
ただし「もう無理」と思う幼稚園教諭は、3年目を待たずして下記の方法を用いて辞めることもおすすめできます。
幼稚園や養護施設といった職種は、昔から幼稚園教諭は心のバランスを崩しやすく、うつ病や適応障害といった心の病を患ってしまう人も少なくありません。
幼稚園の教諭を年度途中でも当月末に辞める方法を解説!
幼稚園の教諭をこれ以上続けるのがしんどい場合は、1日でも早く辞めたいところです。そこで、ここでは年度途中関わらず当月末に退職する方法をご紹介します。
法律を利用して強制的に退職する
どうしても幼稚園の教諭を辞めたい場合は、法律を使って強制的に退職をすることがおすすめです。就業規則や園長先生の言うことを聞いていると、いつまで経っても辞めることはできません。
幼稚園の園長や同僚たちからはよく思われないかもしれませんが、どのみち金輪際会うことはないと思えば、どうってことはありません。
退職届を出してから2週間後に辞めることができる
民法627条
民法電子版(総務省)
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
上記は民法の条文となり、これによると退職の申し入れをしたのち、2週間後に強制的に仕事を辞めることができます。ただし、幼稚園にとって2週間後はかなり早いので、引継ぎ等を含めると、月初に仕事を辞めたい旨を申し出て、月末退職が理想となるでしょう。
幼稚園教諭を辞めたいけれど、バックレは駄目!
幼稚園教諭を辞めたいけど、園長先生からはすぐに辞めさせてくれない旨を言われた。そんなときに思いつくのがバックレですね。幼稚園には何も連絡せずに翌月から出勤を拒否する方法ですが、これはあまりおすすめしません。正社員であれば年金手帳や離職票など幼稚園側が従業員に退職時に返却しなければならないものがありますが、バックレてしまうと、幼稚園側もどうしていいか分かりません。
もしバックレしか解決策がない、ということであれば、上記法律を元に、メールや書留などで退職届を送ってからにしてください。そうすれば法律上は2週間後に契約を終了できます。ただし、やはり幼稚園側が素直に必要書類を送ってくれるとは限りませんので、リスクはつきものです。
幼稚園の先生は突然辞めるのをおすすめしない理由
民間企業やアルバイトでは突然従業員が退職を告げて辞める例もよくありますが、幼稚園の教諭・先生は突然辞めることはあまりおすすめしません。もちろん社会人としてのマナーの面もありますが、一般的に正式な退職手続きをしないで突然連絡を断ってしまうと、幼稚園側は労働契約の終了を勝手にすることはできないので、突然連絡が途絶えた教諭・先生に対して連絡を取り続けたり、自宅に訪問する可能性もあります。
これは、幼稚園側は従業員の身に何かあった可能性を考慮しなければならないためです。何か事件や事故に巻き込まれてしまっている場合は、幼稚園側も放っておくことはできないので、安否の確認をしなければなりません。
そのため、幼稚園の先生は突然辞めることはなかなか難しく、またおすすめはできません。
幼稚園の教諭・先生を辞めたあとはどうする?転職事情
幼稚園の教諭・先生を辞めた場合、多くの人は一般企業の事務職に転職しています。先生の中にはしばらく転職はしないで、簿記などの資格取得の勉強をする人もいます。
また、通信制大学に通って教員免許を取得したり、半年ほど勉強して公務員試験を受けたりする人も多く、幼稚園の先生に捕らわれないで幅広い業界で活躍されています。
幼稚園教諭は退職後に転職活動をするのがおすすめ
幼稚園教諭は勤務中に抜け出して転職エージェントと会ったり会社に面接に行くことができません。そのため、本格的な転職活動は幼稚園教諭を退職後で構いません。
ただし、幼稚園の仕事終わりの夜の少しの時間を使ってパソコンで転職情報を収集していると、幼稚園を辞めるタイミングが掴めてきますし、気持ちも退職へと向かい、より良き求人が背中を押してくれることもあるでしょう。
自分で言えない場合は退職代行サービスを利用しよう
とは言え自分で園長先生に法律を翳して辞めたい旨を訴えるのは、かなりの勇気が必要です。そこでおすすめしたいのが「退職代行サービス」です。LINEで無料相談&見積もり依頼をすることができますので、まずは自分の置かれている状況と辞めたい日付けを伝えてみてください。指定の日になったら、退職代行の担当者が幼稚園に連絡して、従業員が辞めたい旨を伝え、退職手続きを法律の下で進めてくれます。
もし有給休暇や退職金、未払いの残業代などがあれば、そちらも併せて請求することができるので、これらを証明できる証拠書類は勤務中に確保しておくといいでしょう。
退職代行を利用すれば年度途中でも幼稚園教諭を必ず辞められる?
退職代行は弁護士が請け負う分野となります。一部で普通の民間業者もサービスを提供していますが、弁護士が退職代行に当たるのであれば、まず間違いなく辞めたいときに辞めることができます。
注意点としては、退職代行が幼稚園側に連絡をしたあと、幼稚園の園長や同僚上司からたくさんの電話やメールがくることでしょうが、これらはすべて無視しなければなりません。退職代行業者の知らないところで誤って返信をしてしまったり、直接面談するような約束をしてしまっては、退職代行の意味がなくなってしまいます。
幼稚園教諭が年度途中で辞めるのが難しいと言われていますが、時代の流れか昨今はそんなことはなく、多くの人が年度途中で辞めていますし、保護者も理解してくれています。
しかし、一時的に負担が増える同僚や園長がいい顔をしないのは自然ですし、私立でも公立でも幼稚園教諭はすぐに補充ができるので、それほど欠員による負担増とはなりません。
そもそもビジネス社会において、従業員が職場問題を起因に退職する場合、会社や上司に責があります。幼稚園や園長は従業員全員が働きやすいような職場づくりをしなければならないからです。そのため、年度途中だからといって後ろめたく感じる必要は全くないと言えます。
弁護士法人「みやび」は東京に本社を置き退職代行サービスを提供している法律事務所です。
「無料LINE相談」、「即日対応可」、「転職サポート」、「残業代・退職金・慰謝料各種請求」に対応。退職代行の利用は基本料金5万5000円(税込み)と一般企業並みの安さも特徴。
コメントを残す