システムエンジニアのうつ病と転職先について。退職代行のすすめ

システムエンジニアのうつ病と復帰後の転職先について

システムエンジニアにはうつ病を抱えている人も多くいます。では、うつ病に苦しむシステムエンジニアは転職するべきでしょうか。または休職して同業に復職すべきなのでしょうか。今回はシステムエンジニアがうつ病を発祥したあとの将来設計について解説します。

システムエンジニアはうつ病で悩む人が高い割合でいる

システムエンジニアはうつ病で悩む人が高い割合でいる

すでに病院でうつ病と診断された、もしくは潜在的にうつ病というシステムエンジニアは、他の業界と比べても高い割合でいることが予想されています。うつ病の原因も一括りにはできず、

  • プロジェクト担当者に選ばれ、長期間(数か月~数年)毎日残業が続いている
  • 先輩や上司から暴言を吐かれたり、オーバースペックの業務を要求されたりする(パワハラ行為)
  • 従業員が少数なので、休むことができない(土日もろくに休めなく、有給もとれない)
  • 給料が安いので貯金ができる仕事を辞めることができない(精神的プレッシャー)
  • システムエンジニアの仕事が自分に合っていない(新卒の仕事マッチング)

システムエンジニアといってもプログラマーやWEB製作、セキュリティ構築、sesと分野は様々ですが、往々にしてうつ病の原因となり得る条件が揃っている業界ということができます。

エンジニアの中でもいじめは多数!うつ病の原因はいたるところにある

エンジニアの中でもいじめは多数!うつ病の原因はいたるところにある

エンジニアがうつ病となる原因は、上記で挙げた以外でも同僚からの陰湿ないじめも少なくありません。例えばありがちないじめが「分からないところがあっても誰も教えてくれない」というものです。自分で調べてもエラーの原因が分からなかったり、プログラムの組み方をそもそも知らない場合は、いくら時間を費やしても解決することはできません。

そんなときに同僚全員が当該従業員を無視して教えず、締め切り間近になって上司に激怒される、そんな状況に365日置かれていると考えるとゾッとしませんね。

出向先との板挟みに。sesエンジニアがうつ病になる原因

請負sesの場合、本来はエンジニアに対して指示・命令を出向先は直接することができません。しかし、実際多くの例で出向先の上司からいろいろと要求されます。自分の所属元に相談をしても、「お得意様だから大目に見て」と言われるだけ。自分の業務範囲以外の仕事を押し付けられたり、当初の予定になかったシステムを作らされ、さらにその責任を負わされたりと、誰も自分を守ってくれない状況に陥ったとき、エンジニアの中にはうつ病を発症する人もいます。

システムエンジニアは病みやすいのはなぜ

システムエンジニアは病みやすいのはなぜ

システムエンジニアはなぜか他の業界と比較してうつ病になる人が多いようです。それは毎日過剰労働をしているだけではなく、システムエンジニアならではの業務内容に依るところが多い様子です。

エンジニアはミスが許されない。プレッシャーが大きい

システムエンジニアはプロジェクト毎にチームを組んで業務に当たりますが、それぞれが別の業務内容となるので、自分のミスは自分で解決しなければならなく、誰もフォローしてくれません。また、自分が他のエンジニアよりもスキルやスピードが劣る場合、スケジュールが自分のせいで遅れてしまい、メンバーの迷惑になることもしばしばあります。

SESではなく一般企業の企画やIT部署に配属になった場合は、1人か2人でホームページの更新やシステムサポートをしなければなりませんので、責任も重大です。

エンジニアの性格は相手をうつ病をさせやすい理由

これあくまでも傾向の1つですが、エンジニアの人は「几帳面でこだわりがある」、「論理的思考力に長けている」、「物事を白黒はっきりつけなければ気が済まない」といった人が多いです。これらの性格のエンジニアは業務にあたっては支障はありませんが、ときとして一緒に働く同僚を傷つけたりします。なぜなら「相手の気持ちを考えない発言をする」、「自分が正しいことを主張する」、「できる人とできない人を草分けする」といった思考の持ち主が多いからです。

そのため、繊細な性格の人が上記のような先輩上司のチームに入ってしまうと、上司の叱咤やつるし上げに耐えきれず、うつ病となってしまうことがよくあります。

近年需要が高いインフラ&ネットワークエンジニアもうつ病になりやすい

近年需要が高いインフラ&ネットワークエンジニアもうつ病になりやすい

2000年代に入ると世界的にインターネットが普及し、日本でもパソコンを活用しない会社はないといっていいでしょう。そのインターネットを支えているのがインフラエンジニア&ネットワークエンジニアと呼ばれるエンジニアの人達となります。近年は非常に需要が高く、システムエンジニアよりも給料が高いと、転職する人も少なくありません。

しかし、給料や待遇に釣られてインフラエンジニアやネットワークエンジニアに転職すると、業務の難易度が高すぎてまったく仕事についていけない、なんてことが普通にあります。インフラエンジニアやネットワークエンジはCCNAという資格を取得しますが、それだけ取得しても業務では使えず、仕事ができるようになるまでは、先輩や上司に仕事を振られてもまったく意味が分からない、ということがあり、それが連日続くせいで仕事に行きたくなくなり、気が付いたらうつ病になっていた、という事例は決して少なくありません。

うつ病になったシステムエンジニアは休職すべきか転職すべきか

うつ病になったシステムエンジニアは休職すべきか転職すべきか

病院でうつ病の診断が下されれば、システムエンジニアであっても会社に休職願いを出すことができます。システムエンジニア系の会社ではうつ病の従業員が出ることは想定済なので、そこらへんは多くの会社で寛容のようです。

ただし、ここで問題となるのが、システムエンジニアの会社で働いている以上、仮に休職して数か月休みをもらったとしても、復帰後は再び同じ職場に戻り、同じ環境で同じ業務が待っているということです。

うつ病のシステムエンジニアに転職をおすすめする理由

自分が今働いている会社でうつ病になったのだから、休職後も同じ職場で働き続けると、同じことの繰り返しです。うつ病はいつまでたっても改善されず、最終的には社会復帰ができなくなるまで追い詰められてしまいます。

そのため、システムエンジニアで一度うつ病が発症 したのであれば、少なくとも会社を転職するのがおすすめです。

うつ病がまた発症するかも。転職先の職種と業界の考え方

うつ病がまた発症するかも。転職先の職種と業界の考え方

うつ病は改善することはできても、ふとした拍子で発症してしまいます。そのため、できれば業界を変えて、まったく違う職種に挑戦してみるのがいいのですが、「自分はシステムエンジニア以外なにもできない」という人も少なくありません。

そんな時は、同じIT業界でも職種を変えてみるといいでしょう。システムエンジニアからでも、「プログラマー」や「サーバーエンジニア」、「プロジェクトマネージャー」、「ITコンサルタント」、「社内SE」、「ヘルプセンター」など分野は多岐にわたります。

現在の職場環境と離れれば離れるほど、うつ病にとっては快方に向かうはずです。

うつ病のエンジニアにおすすめしたい転職先の職種

うつ病のエンジニアにおすすめしたい転職先の職種

うつ病のエンジニアが転職を考える場合、まずは期間限定でもいいので、エンジニアとは関係のない職種を選んでみてはいかがでしょうか。

  • 営業職
    人と話すのが苦ではない、チームの輪が好き、という人におすすめ。残業やノルマが多く大変というイメージがあるかもしれませんが、営業職は本当に会社によりけりです。
  • 企画職
    人と違った物の見方・考え方ができる、アイデアを出すのが好き、といった人は大歓迎。また、ウェブサイトの運営なども企画部が発信する会社が多いので、エンジニアのスキルを活かすことも可能です。
  • 営業事務
    営業員の代わりに電話対応や見積もり作成、請求書作成といった補助をする職種。残業も少なくノルマもなく、直接顧客を管理するわけではないので、非常に仕事がしやすいです。
  • 総務
    会社の運営方針や年間スケジュール、人材採用計画をします。会社にとっての柱となりますので、やりがいもあれば将来的なキャリアアップも見込めます。

上記はいずれもシステムエンジニアとは無関係の職種となりますが、どれもやりがいがあり、どの会社も優秀な人材を求めています。エンジニア時代の仕事振りや実績をPRすれば、異業種であっても決して不利にはなりません。

うつ病に悩むシステムエンジニアはまずは休職をして今後の将来設計を練ろう

うつ病に悩むシステムエンジニアはまずは休職をして今後の将来設計を練ろう

うつ病に悩むシステムエンジニアは、まずは休職届を出して、数か月の療養をするといいでしょう。システムエンジニアを抱える企業は、良くも悪くも従業員の中でうつ病患者がでることを想定していますので、優良企業であれば、手厚い休職制度を受けることができるかもしれません。

逆に「うちは休職制度なんてないよ」、「休職してもいいけど無給だよ」、「休職なんて使えると思ってるの?顧客はどうするのよ」と従業員をまったく鑑みない言動をされた場合は、会社の即退職を真剣に考えるのもいいでしょう。

エンジニアを辞めたいけれど、会社が辞めさせてくれない

エンジニアを辞めたいけれど、会社が辞めさせてくれない

会社がうつ病になったエンジニアをフォロー・支援する体制がないのであれば、月末の日付で退職をするのも重要な選択となります。会社側が「いまはプロジェクト中だから」、「人が足りないから辞められるわけないでしょ」、「取引先に違約金を払うことになったら、賠償金を請求するよ」などと脅してくるのもブラックIT企業の定番ですが、会社間の取引において従業員が責任をとって賠償金を払わなければならないことはありません。むしろパワハラや脅しと捉えて、逆に上司や会社を訴えることも可能です。

「とにかく明日にでもいまのエンジニア職を辞めたい」
「先輩上司からのいじめが酷くてうつ病が重症していく」

といった状況下にあるにも関わらず、会社を辞められない場合は、「退職代行」のような自分に代わって退職の手続きを行ってくれる業者に依頼してみるのはいかがでしょうか。

エンジニアを辞めたい人は退職代行を利用しよう

エンジニアを辞めたい人は退職代行を利用しよう

上述したように、エンジニア職に就いていてうつ病を発症してしまった方の多くは繊細な性格をしていて、なおかつ先輩上司からの暴言や重労働に耐えられないといった人たちです。このような職場で働いていると、

・プライベートがない
・自分の将来が見えない
・昇格がしない
・10年後も20年後も同じ生活を強いられる

といった負の面しか見えてきません。また、ブラックともいえる職場では、退職届を受け取ってくれないこともあれば、先輩からよりひどい虐めをうけることも覚悟しなければなりません。

退職代行業者は一般企業と弁護士事務所が依頼を請け負っていますが、共に依頼の流れは変わりません。
まずはLINEのチャットで相談して、依頼をしたら料金の振り込み。そして、退職代行の担当者が就業先企業に電話をして退職の手続きをとるため、その日以降は出社の必要すらなくなります。

退職代行に依頼すると、退職日までは有給休暇か欠勤扱いとなるため、会社に出勤する必要はなくなります。そのため事前に引継ぎの準備や備品の返却は済ませておくようにしてください。

ちなみに引継ぎは法的にはする必要はありませんし、有給休暇をすでに使い切っている場合は、「会社が起因としたうつ病」となるため、法的には即日で労働契約を解除することができます。

システムエンジニアでうつ病にかかったら、休職中に今後の将来設計について熟考してみてください。IT業界を離れて、まったく違い仕事に手を付けてみるのもいいでしょう。もしパソコン関連の仕事をしたければ、一般企業の企画部などでもエンジニアとして重宝されます。業務量は少ないですし、チームリーダー、主任、係長、課長と言ったキャリアアップも現実的ですよ。

客先常駐のsesもうつ病発症率が高い職種の1つです。自分も該当すると感じた人は、是非ご覧ください。

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